妊娠前にファストフードを食べる頻度が多いほど、妊娠糖尿病リスクは増大するようだ。ハンバーガーやピザなどを1週間に3回以上食べる人は、1カ月に3回以下の人に比べ、発症リスクはおよそ2倍だった。これは、スペインUniversity of NavarraのFrancisco Javier Basterra−Gortari氏らが、3000例弱を対象に行った前向きコホート研究で明らかにしたもの。

 これまで、ファストフードの摂取と妊娠糖尿病の発症リスクについては、ほとんど明らかにされていなかった。そこで、2万人超の大学卒業生からなるSUNコホートから、1999〜2010年に1回以上妊娠し、糖尿病または妊娠糖尿病の既往歴がない女性2903例を抽出。ファストフードを摂取する頻度と妊娠糖尿病との関連性について検討した。

 ファストフードは、ハンバーガー、ソーセージ、ピザと定義した。被験者は、食べ物に関する136の質問項目に回答。その結果を基に、被験者をファストフードの摂取頻度に応じ、低頻度摂取(1カ月に0〜3回量)、中頻度摂取(1カ月に3回量超〜1週間に2回量)、高頻度摂取(1週間に2回量超)の3群に分類した。

 追跡期間中に妊娠糖尿病を発症したのは169例だった。年齢やベースライン時のBMI、総エネルギー摂取量、喫煙の有無、身体活動性、アルコール摂取、食物繊維摂取、地中海ダイエット、非アルコール飲料摂取、糖尿病の家族歴、ベースライン時の心血管疾患や高血圧、出産について補正を行っても、ファストフードの摂取頻度と妊娠糖尿病発症には有意な相関が認められた。

 低頻度摂取の人に比べ、中頻度摂取の人の妊娠糖尿病発症の補正オッズ比は1.51(95%信頼区間0.93−2.46)、高頻度摂取の人では1.98(1.20−3.29)と、正の線形傾向が認められた(P=0.005)。

 試験開始から妊娠までの期間は、正確なデータとして集計していないものの、Basterra−Gortari氏によれば「およそ4〜5年ではないか」とのことだ。また同氏は、「ファストフードはカロリーが高く、妊娠糖尿病の発症リスクが大幅に増えるだろうと予測はしていた」とした上で、自分たちの研究目的は妊娠糖尿病の発症予防にあり、「妊娠前の女性はファストフードの摂取を控え、妊娠糖尿病の発症予防につなげてほしい」と語った。