関節リウマチ(RA)の疾患活動性指標としては、現在でもDAS28が多用されている。DAS28は複合指標であり、血液炎症反応を示す検査値として、血液沈降速度(ESR)を用いるかC反応性蛋白(CRP)を用いるかにより、DAS28-ESRとDAS28-CRPの2種類ある。しかしDAS28-CRPの区切り値についての検討は十分ではないとされる。米国ニューヨーク市Hospital for Special SurgeryのVivian Bykerk氏らは、発症早期のRA患者コホートで検討したDAS28-CRPの区切り値を、6月にマドリッドで開催された欧州リウマチ学会で提示した。

米国ニューヨーク市Hospital for Special SurgeryのVivian Bykerk氏

 対象は、カナダ早期関節炎コホート(CATCH)に登録された早期RA患者のうち、データが揃った882人とした。対象患者の平均年齢は53.8歳、女性が74%、白人が85%、罹患期間は5.8年、現在喫煙者は18%だった。

 本研究における最終受診時の圧痛関節数(TJC)は2.91、腫脹関節数(SJC)は1.98、DAS28-ESRは3.02だった。DAS28-ESRとDAS28-CRPのピアソン相関係数は0.92(P<0.0001)と強い線形相関が認められた。ESRとCRPのスピアマン順位相関係数は0.52(P<0.0001)だった。

 DAS28-ESRの高疾患活動性(HDA)、中疾患活動性(MDA)、低疾患活動性(LDA)、寛解(REM)に対する区切り値は、それぞれ、5.1、3.2、2.6とされる。Matthewsの相関係数により、DAS28-ESRの区切り値に対応するDAS28-CRPの最適境界値を求めたところ、HDA-MDAの区切り値は4.8、MDA-LDAの区切り値は2.9、LDA-REMの区切り値は2.4となった。HDA-MDAの境界値における陽性的中率、陰性的中率は92.4%、97.8%、MDA-LDAでは同じく、87.4%、92.9%、LDA-REMでは87.8%、86.0%と、いずれも高い値を示した。

 Bykerk氏は、「本研究で提示したDAS28-CRPの境界値はリアルワールドの発症早期RA患者のデータに基づくものであり、日常臨床での有用性は高いと考えられる」と結論した。