湖南省衛生庁は4月27日、同省で初めてとなる鳥インフルエンザA(H7N9)の感染者が確認されたことを公表した。これで中国本土の感染地域は2市8省に拡大した。また、限定的なヒト‐ヒト感染の可能性が想定される事例も報告された。山東省衛生庁によると、4月28日に、同省で2例目の感染者が確認された。患者は、4月23日に感染が確定していた36歳男性の子どもで4歳男児だった。この親子の事例についても、現在のところ、ヒト‐ヒト感染との結論は出ていない。

 27日から28日にかけては、湖南省、山東省以外でも報告が相次いだ。

 江西省では、27日に1人、28日にはさらに2人が感染例と診断された。25日に初めての例が確認されて以降、同省では4日連続の報告となった。また、福建省では2例目となる感染例(80歳男性)が確認された。浙江省でも、28日に1人の新たな感染者(38歳男性)が確認された(表1)。この結果、28日現在で感染者総数は126人、死者は23人となった。

表1 中国での鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスのヒト感染例の推移(各市省の発表日を基準に作成)[クリックで拡大]
*北京市の2例目は、臨床症状が現れていなかったため感染確認例としては報告されていない。図表からは外している。

 感染者の報告件数の推移をみると、28日現在、累積の1日当たり報告数は4.3人となっている(図1)。4月16日に4.5人となって以降、4.6から4.3人の幅で感染者の報告が継続している。若干ではあれ減少の傾向がみられるものの、感染地域が拡大していることを考えると、依然として予断を許さない状況が続いていると言えそうだ。

図1 中国の鳥インフルエンザA(H7N9)の推移(各市省の発表日を基準に作成)[クリックで拡大]

 気になる家族の感染例だが、これまでに上海市での夫婦の感染例、同じく上海市の87歳男性患者の一家3人(父親が死亡、長男は退院、二男は肺炎で死亡。父親と長男が感染確認)の事例が報告されている。今回の山東省の親子の事例も含め、いずれの事案でもヒト‐ヒト感染については最終的な結論に至っていない。