台湾衛生署は4月24日、鳥インフルエンザA(H7N9)の感染者が確認されたと発表した。患者は53歳男性で、発病前に仕事で中国の江蘇省蘇州に渡航していた。衛生署は「輸入症例」と位置づけており、感染源は不明だが、渡航先だった中国本土の可能性が高いとの見方を示している。

 患者は3月28日から4月9日まで江蘇省蘇州に滞在、9日に上海を経由して台湾に戻った。滞在期間中、生きた家禽との接触はなかったという。4月12日に発熱、寝汗、疲労などの症状が現れた。ただし、呼吸器や消化器の症状はなかった。4月16日に高熱のため診療所を受診。陰圧の集中治療室で治療を受けた。4月16日からタミフルによる治療を開始。4月18日に胸部X線写真にて右下葉間質性浸潤を認め、19日夜に病状が再び悪化したため、20日に医療センターへ搬送された。現在、重体だという。咽頭スワブでの検査ではH7N9陰性だったが、4月24日にRT-PCR検査で陽性となり、同日、鳥インフルエンザH7N9型ウイルスのヒト感染例と確認された。

 濃厚接触者は家族3人のほか、病院関係者110人を含め計139人が把握されている。これまでのところ、異常は見つかっていないという。

鳥インフルエンザA(H7N9)、感染者は109人、死亡23人に

 中国国家衛生・計画生育委員会によると、4月23日16時から24日16時までに、新たな鳥インフルエンザA(H7N9)ヒト感染例はなかった。ただ、江蘇省から、治療中だった1人の死亡が報告された。これで、台湾の1人を加え、感染者総数は109人、死者は23人となった(表1)。

表1 中国での鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスのヒト感染例の推移(中国国家衛生・計画生育委員会の発表日を基準に作成)
*北京市の2例目は、臨床症状が現れていなかったため感染確認例としては報告されていない。図表からは外している。