上海市衛生・計画生育委員会および浙江省衛生庁によると、4月4日、上海市と浙江省湖州市で、新たに鳥インフルエンザH7N9型ウイルスのヒト感染例が確認された。上海市の患者は死亡し、これまでに中国で確認された感染者は11人、死亡は4人となった(表1)。

表1 中国の鳥インフルエンザH7N9型ウイルスのヒト感染例の推移

 在上海日本国総領事館などによると、上海市で確認された患者は、48歳男性(江蘇省如皋)で家禽類の輸送業に携わっていた。3月28日に咳、痰などの症状が現れ、4月1日に発熱。民間診療所を受診したが、病状が悪化したため、4月3日に上海市内の医院で診療を受けた。その後、症状が急変し、4月3日に死亡が確認された。4日に上海市疾病予防コントロールセンターがH7N9型鳥インフルエンザウイルス陽性であることを確認。同日に、上海市衛生・計画生育委員会専門家チームがH7N9型に感染していたと確定した。

 これまでのところ、患者と濃厚な接触をしたと考えられる8人については、現時点で異常症状は見られていないという。

 現在、上海市では、今回の症例以外に3例の疑い例を把握しており、専門家が診断にあたっている。専門家らによると、これまでの全ての感染例において、濃厚接触者のいずれにおいても異常が確認されておらず、ヒト‐ヒト感染は認められていないとしている。

 一方、現地の報道などによると浙江省衛生庁は、4月4日、新たに鳥インフルエンザH7N9型ウイルスのヒト感染例が1例確認されたと発表した。患者は64歳男性(浙江省湖州市)で、3月29日に発症。3月31日に湖州市の医療機関に入院した。4月3日に浙江省疾病コントロールセンターが鳥インフルエンザH7N9型ウイルス陽性を確認。4日に浙江省衛生庁がヒト感染例であることを確定した。

 衛生当局は、患者と濃厚接触の可能性があった55人を把握、医学的観察を行っているが、これまでのところ異常は確認されていない。浙江省ではこれで3例の確認例となったが、これらの患者間で疫学的な関連性は確認されていない。