米国で監視が強化されている豚インフルエンザウイルスH3N2v)のヒト感染は、9月28日までの2週間で新たに確認されたのは1例のみだった。ただし、感染の舞台となったと考えられる農業見本市は、秋に向けて南部の州を中心に各地で予定されており、保健衛生当局では、ハイリスクと考えられる高齢者や妊婦、幼児、あるいは免疫力が低下している人や慢性疾患を持つ人々らは農業見本市への参加を避けるべきと警告している。

 CDCの9月28日の発表によると、この1週間で新たに確認されたのは、オハイオ州での1例だった(表1)。9月21日までの1週間に確認された症例はなく、確認例で見る限り感染は落ち着いてきているようだ。

 これまでにCDCは、H3N2vの医療者向けガイダンスを発表し、「インフルエンザ様症状+豚との接触歴はH3N2v感染の可能性例として取り扱う」とした。また、迅速検査で陰性が出ても否定できず、陽性が出ても特定できないとし、検体を州の公衆衛生当局の検査機関に送ることを求めている。臨床上は季節性インフルエンザと大きな変わりはなく、一般的な感染管理となるとも述べ、現時点では抗ウイルス薬であるタミフルとリレンザには感受性があることを明らかにしている。

 中でも特に、季節性インフルエンザ同様、5歳未満、妊婦、65歳以上、免疫不全、慢性肺・心・代謝性・血液・神経疾患、神経発達上問題、腎・肝・その他の併存や肥満といったハイリスク群には注意するよう求めている。

 なお、入院例はこの夏の合計で16例であり、死亡例は1例となっている。

表1 豚インフルエンザH3N2vウイルスのヒト感染例(2011年8月以降。2012年9月28日現在)

■参考情報
・米国CDCがH3N2vの医療者向けガイダンスを発表
インフル様症状+豚との接触歴はH3N2v感染の可能性例