米国で監視が強化されている豚インフルエンザウイルスH3N2v)のヒト感染は、9月7日までの1週間で新たに8例が確認された。入院例はこの夏の合計で16例となったが、先週初めてとなる死亡例が確認されたが、この1週間は確認されなかった。米CDCが現地時間の9月7日に発表した。

 CDCの発表によると、この1週間で新たに確認されたのは、ペンシルベニア州で4例、ウィスコンシン州で3例、オハイオ州で1例の計8例だった(表1)。確認された州は13州にとどまっており、1週間の報告例も8例と少なくなっている。

 ただし、ペンシルベニア州のように、前週の1例から4例に増えた州もあり、警戒は必要だ。感染の舞台となったと考えられる農業見本市は、秋に向けて南部の州を中心に各地で予定されている。このため保健衛生当局では、ハイリスクと考えられる高齢者や妊婦、幼児、あるいは免疫力が低下している人や慢性疾患を持つ人々らは農業見本市への参加を避けるべきと警告している。

 CDCはH3N2vの医療者向けガイダンスを発表し、「インフルエンザ様症状+豚との接触歴はH3N2v感染の可能性例として取り扱う」とした。迅速検査で陰性が出ても否定できず、陽性が出ても特定できないとし、検体を州の公衆衛生当局の検査機関に送ることを求めている。また、臨床上は季節性インフルエンザと大きな変わりはなく、一般的な感染管理となるとも述べ、現時点では抗ウイルス薬であるタミフルとリレンザには感受性があることを明らかにしている。

 その中でも特に、季節性インフルエンザ同様、5歳未満、妊婦、65歳以上、免疫不全、慢性肺・心・代謝性・血液・神経疾患、神経発達上問題、腎・肝・その他の併存や肥満といったハイリスク群には注意するよう求めている。

表1 豚インフルエンザH3N2vウイルスのヒト感染例(2011年8月以降。2012年9月7日現在)

■参考情報
・米国CDCがH3N2vの医療者向けガイダンスを発表
インフル様症状+豚との接触歴はH3N2v感染の可能性例