H3N2vのヒト感染例の動向を伝える米CDCのホームページ

 CDCは現地時間の8月10日、豚インフルエンザウイルスA/H3N2v)のヒト感染例が、9州で166例に増加したことを公表した。インディアナ州ではこの1週間で119例、オハイオ州でも21例が新たに確認された。H3N2vは、A/H1N1pdm09ウイルス由来のM遺伝子を含んでいるのが特徴で、このためヒトに感染しやすくなっているとみられ、監視が強化されている。

 前週から新たにイリノイ州からも1例の報告があり、H3N2vヒト感染例が確認された州は、9州に拡大した。

 これで、2011年8月以降、H3N2vのヒト感染例が確認された州(症例数)は、ハワイ州(1例)、インディアナ州(122例)、イリノイ州(1例)、アイオワ州(3例)、メイン州(2例)、オハイオ州(31例)、ペンシルベニア州(3例)、ユタ州(1例)、ウェストバージニア州(2例)の9州となった(表1)。

表1 2011年8月以降、H3N2vのヒト感染例が確認された州(症例数)

 このうち2012年7月12日から8月9日までに確認された154例のほとんどは、18歳未満だった。患者の年齢の中央値は7歳。2例が入院したが、死亡例は出ていない。

 ハワイ州の1例は仕事で豚との接触があったが、他の症例は確認されいていない。イリノイ州、インディアナ州、オハイオ州の例は、各州で行われた農産物品評会において、豚の世話あるいは展示などで豚との接触があったことが明らかになっている。

 また、感染例から分離されたH3N2vは、遺伝学的にはほぼ同じであったが、疫学的に関連性(疫学的リンク)があるかどうかは不明だ。

 臨床症状は季節性インフルエンザの症状と一致しており、発熱、咳、咽頭炎、筋肉痛、頭痛を示していた。また、小児の感染例では、嘔吐と下痢が確認されているという。

 H3N2vのヒト感染例は、豚との濃厚な接触の結果、感染したものとの説が有力。しかし、2011年に限られた例ではあるがヒト-ヒト感染も確認されていることから、今回ヒト感染が確認された州を中心に、サーベイランスの強化が図られている。

■参考文献
Information on Influenza A (H3N2) Variant Viruses (“H3N2v”)