香港で2歳男児が鳥インフルエンザH5N1ウイルスに感染していることが確認された。患児は広東省広州市在住で、5月23日に症状が現れ、5月26日に香港の民間クリニックを受診。熱性けいれんを起こしたため、5月28日に病院に入院した。6月2日にはH5N1ウイルス感染であることが判明。患児は現在も入院中という。

 感染経路としては、母親が5月中旬に広州市内の生鳥市場を訪れていたこととの関連が疑われている。市場では生きたアヒルが売られ、調理用に処理されていた。患児と濃厚接触があった人については、ウイルス検査の結果は全て陰性だった。これまでのところ、二次感染やクラスターも見られず、今回の感染例は散発例であると見られている。

 今回の事例で中国では43例目(うち死亡が28件)となった。

 香港では1997年に18例の集団感染があったが、それ以降は2003年に2例、2010年に1例と沈静化していた。今回の事例は、広州市内の生鳥市場が感染源と見られるが、感染経路はもちろん、背景にある鳥類でのH5N1ウイルスのまん延状況など、詳細な検討が必要となっている。

図1 鳥インフルエンザH5N1ウイルスのヒト感染例の推移(WHO)