エジプト鳥インフルエンザH5N1ウイルスのヒト感染例においては、発症から入院までの日数が長い事例に死亡例が目立っていた。また、年齢が若い事例ほど入院までの時間が短く、特に幼児では死亡例は皆無だった。

 エジプトで確認された症例を対象に、2011年1〜4月11日と2012年1〜4月12日までの2期間で、入院までの日数あるいは年齢、性と死亡例との関連を調べた。

 2011年1〜4月11日の確認例は26例で、うち7例が死亡している。横軸に年齢、縦軸に入院までの日数を設定し、症例ごとにプロットしたところ、年齢が低く入院までの日数が短いほど、死亡例が少ないことがうかがえた(図1)。

図1 年齢、入院までの日数でみた感染確認例(2011年1〜4月まで。●は死亡例)

 入院までの日数でみると、3日以上では、21例中6例が死亡していた。死亡の7例中6例までが、入院までの日数が3日以上だった。

 また、年齢別では、20歳未満の12例で死亡は1例だけだった。50代の2例は、入院までの日数が2日以下と短く、二人とも死亡していなかった。一方、20代から40代の年齢層では、入院までの日数が長い傾向にあり、死亡例も集中していた。

 性別では、死亡7例中5例が女性で、女性に目立っていた。

 次に2012年1〜4月12日までの9例についてみたところ、前年同期と同様の傾向にあった。年齢が低いほど入院までの日数が短く、特に女児2例については、いずれも1日であり、ともに生存している(図2)。一方、20歳以上の6例はすべて入院までの日数が4日以上で、うち4例が死亡していた。

 入院までの日数をみると、4日以上の事例は7例あったが、うち5例が死亡していた。死亡5例は、すべての事例が入院までの日数が4日以上だった。

 昨年との比較では、年齢が高いほど入院までの日数が長くなる傾向が強まっていた。また、性別では、女性が死亡5例中4例と大半を占めていた。

図2 年齢、入院までの日数でみた感染確認例(2012年1〜4月12日まで。●は死亡例)