表1 3週時点でインフルエンザ定点当たり届出数の多かった都道府県

 インフルエンザ流行が急拡大を見せている。3週(1月16〜22日)のインフルエンザ定点当たり届出数をみると、全国平均で22.73人となり前週の7.33人から3倍となった。全域で注意報レベルとされる10人を超えたのは前週の12県から42都府県に拡大した。11県で警報レベルとされる30人を超えたほか、福井県、高知県、三重県では50人を上回った。

 3週時点で最も多かったのは、福井県で59.88人と先週の16.38人から急増した。同県は、1月18日に発令した「インフルエンザ注意報」を25日付けで「インフルエンザ警報」に切り替えた。高知県が59.31人、三重県が52.2人と続く。

 高知県は前週の19.52人から59.31人と急上昇。新型インフルエンザが流行した2009/10シーズンのピーク値である45.92人を超えた。また、三重県は52.2人となり、同県の昨シーズンのピークだった第10週(31.0人)を大きく上回った。同県では全ての保健所管内で定点当たり患者報告数が警報レベルとされる「30人」を超えている。

 先週からの増加をみると、神奈川県は2.41人から一挙に13.61人に増加した。鹿児島県も、3.71人から19.22人と5.18倍となった。石川県や山形県、富山県や東京都なども4倍以上の増加となっており、医療機関としては、今後の患者増に留意すべきだろう。

 流行している株は、A香港型(H3N2)が主流だ。昨年11月の三重県保健環境研究所からの報告では、10月下旬に同県で発生した集団感染例のウイルス株はAH3亜型で、「抗原解析の結果から今シーズンのインフルエンザワクチン株との反応性が低い抗原性であった」と結論している。その上で、「AH3亜型インフルエンザウイルスの動向に警戒し、特に高齢者や乳幼児の重症化には注意が必要」と警告を発していた。現在流行しているAH3亜型がこのときの株に類似しているのかどうかは不明だが、ワクチンを接種した人も感染する可能性はあり、感染を予防するための基本である外出後の手洗いやうがいの励行、咳エチケットを心がけたいものだ。

表2 都道府県別に見たインフルエンザ定点当たり届出数(2012年2週と3週)

2週3週3週/2週
全国平均7.33 22.73 3.10
神奈川県2.41 13.61 5.65
鹿児島県3.71 19.22 5.18
石川県5.23 25.63 4.90
山形県5.38 25.06 4.66
富山県3.73 17.06 4.57
東京都3.22 14.70 4.57
熊本県4.71 21.50 4.56
宮崎県5.88 25.78 4.38
山梨県4.43 19.23 4.34
埼玉県4.10 17.70 4.32
栃木県2.97 12.24 4.12
千葉県4.70 19.30 4.11
長野県5.07 20.69 4.08
青森県2.32 9.37 4.04
静岡県8.41 33.38 3.97
新潟県1.58 6.12 3.87
福井県16.38 59.88 3.66
島根県2.84 10.11 3.56
京都府7.55 26.47 3.51
茨城県3.62 12.43 3.43
広島県7.98 26.77 3.35
大阪府8.91 29.60 3.32
大分県4.22 13.66 3.24
和歌山県12.84 41.48 3.23
兵庫県8.37 26.41 3.16
福岡県5.13 16.02 3.12
佐賀県3.85 11.85 3.08
奈良県8.11 24.91 3.07
高知県19.52 59.31 3.04
徳島県7.63 22.74 2.98
鳥取県6.21 18.21 2.93
群馬県2.64 7.46 2.83
山口県11.03 31.14 2.82
岩手県9.75 27.13 2.78
長崎県5.15 14.21 2.76
福島県9.08 24.73 2.72
宮城県9.20 23.81 2.59
香川県15.86 39.65 2.50
岡山県13.71 33.18 2.42
三重県21.92 52.17 2.38
愛媛県15.00 35.49 2.37
北海道3.58 8.44 2.36
滋賀県11.75 27.40 2.33
愛知県22.63 49.03 2.17
秋田県3.69 7.96 2.16
岐阜県23.82 49.79 2.09
沖縄県12.17 20.72 1.70

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