リレンザイナビルのそれぞれの治療例について、投与開始から3時間ごとの解熱症例の割合を見たところ、リレンザの方が有意に解熱症例の割合が多いことが分かった。日本臨床内科医会インフルエンザ研究班の検討で明らかになったもの。9月18、19日に札幌市で開催された第25回日本臨床内科医学会で、結果速報が公開された。

 それによると、H1N12009型に感染した患者では、リレンザ(56例)とイナビル(53例)で、投与開始から3時間ごとの解熱症例の割合に差は見られなかった(図1)。一方、H3N2型とB型では、ともにリレンザの方で割合が多いという結果になった。たとえば、H3N2型では、投与開始9時間時点の解熱症例の割合は、リレンザ群(15例)が46.7%と半数近くだったのに対しイナビル群(22例)が9.1%となり、リレンザの方が有意に多かった(p=0.00171)。また、B型では、投与開始後18時間時点で、リレンザ群(11例)が36.4%だったのに対し、イナビル群(14例)は0で、リレンザの方が有意に多かった(p=0.0261)。

 研究班のメンバーである九州大学先端医療イノベーションセンターの池松秀之氏は、「各薬剤のそれぞれのウイルスに対する感受性の影響のほかに、プロドラッグであるイナビル(吸入後に加水分解によって活性代謝物に変換される)とドラッグであるリレンザの違いが反映されている可能性がある」と話している。なお、さらに詳細な検討を加えた結果は今後発表される予定である。

図1 リレンザとイナビル投与開始3時間ごとの解熱症例の割合(池松秀之、他.に本臨床内科医会会誌26:215-219.2011より作成)