家畜改良センターは8月5日、「口蹄疫高病原性鳥インフルエンザ等の危機をのりこえるために」のテーマで公開シンポジウムを開催する。昨年、野鳥から高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1)が相次いで検出され、また家禽において散発的ながらも鳥インフルエンザの感染事例が発生した。野鳥の渡りの季節を迎える前に、現状の把握と対策を探る上で重要なシンポジウムとなりそうだ。

 昨年、野鳥から高病原性鳥インフルエンザウイルスが相次いで検出された事態については、北大の喜田宏氏を筆頭に、「シベリア湖沼にH5N1ウイルスが定着した可能性がある」と指摘する専門家がいる。これまで、家禽類の中だけで広がっていたH5N1ウイルス感染が野鳥にまで拡大した可能性が高いわけで、今季の渡りに向けて、これまでの対策の見直しが必須の状況となっている。

 シンポジウムでは、北海道大学大学院獣医学研究科教授・人獣共通感染症リサーチセンター長の喜田宏氏が、「高病原性鳥インフルエンザに関する最近の知見」と題して講演を行うほか、帝京科学大学生命環境学部教授の村上洋介氏が「口蹄疫の病性と発生事例から学ぶ防疫技術の現状」、東京大学大学院農学生命科学研究科教授の眞鍋昇氏と家畜改良センター改良部長の岡部昌博氏が「家畜遺伝資源の保存・復元」について、それぞれ講演を行う。

 加えて、農研機構畜産草地研究所家畜飼養技術研究領域長の塩谷繁氏が、特別講演「放射性物質と畜産 ―過去の事例を中心に―」を行うほか、農研機構動物衛生研究所長の濵岡鯤源瓩離魁璽妊ネートの元、パネルディスカッションも予定している。

 日時は、2011年8月5日(金)、午後1時から5時。場所は家畜改良センター講堂(詳しくは、ホームページhttp://www.nlbc.go.jp/news/news_detail.asp?SEQ=98を参照)。