野鳥からの高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1・強毒タイプ)の検出例は減少している。環境省の発表によると、5月の確認例は2件にとどまった。

 まず5月6日に、栃木県塩谷町で回収されていたオオタカ1羽から高病原性鳥インフルエンザウイルス・強毒タイプが確認された。環境省は、現地周辺10km圏内を対象に、関係府省や栃木県などと連携・協力しつつ、野鳥の監視を強化した。

 2件目は5月9日。島根県松江市で回収されたキンクロハジロ1羽から確認された(表1)。同様に、10km圏内を対象に、野鳥の監視が強化された。

 今季の野鳥からの確認例を振り返ると、昨年10月、北海道大学が独自に行っている糞便調査の結果、北海道稚内市の大沼で採取された183検体のうち2検体から高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1)が検出された。その後、12月には鳥取県米子市安倍で回収されたコハクチョウ衰弱個体1羽からH5N1・強毒タイプが検出され、鹿児島県出水市で発見されたナベヅルからも検出されていた。

■参考情報
・環境省 「野鳥との接し方について」(平成22年12月4日)
・環境省 「鳥インフルエンザについて」(平成16年3月9日)
・環境省 「死亡した野鳥を見つけたら」

表1 野鳥で確認された高病原性鳥インフルエンザウイルスの事例(環境省のデータから。3月以降)

公表日(環境省)回収場所野鳥ウイルス亜型・タイプ確定検査備考
5月9日島根県松江市キンクロハジロ1羽H5N1・強毒鳥取大学発生地周辺10km圏内の野鳥の監視を強化
5月6日栃木県塩谷町オオタカ1羽H5N1・強毒北海道大学発生地周辺10km圏内の野鳥の監視を強化。
3月25日島根県国指定宍道湖鳥獣保護区周辺キンクロハジロ1羽H5N1・強毒鳥取大学現地周辺10km圏内の警戒レベルを3に引き上げ
3月12日青森県三沢市米軍基地内ハヤブサ1羽H5N1・強毒北海道大学現地周辺10km圏内の警戒レベルを3に引き上げ
3月8日島根県の国指定宍道湖鳥獣保護区キンクロハジロ1羽、ホシハジロ1羽H5N1・強毒鳥取大学現地周辺10km圏内の警戒レベル3を継続
3月2日兵庫県西宮市カンムリカイツブリ1羽H5N1・強毒鳥取大学現地周辺10km圏内の警戒レベルを3に引き上げ
3月1日長崎県長崎市オシドリ1羽H5N1・強毒鳥取大学現地周辺10km圏内の警戒レベル3を継続