図1 鳥インフルエンザのヒト感染例の推移(WHOのデータより作成)

 4月に入ってからインドネシアエジプトで、新たに鳥インフルエンザH5N1のヒト感染例が確認された。2011年1月以降、インドネシアでは5例目、エジプトでは18例目となった(図1)。

 WHOの4月1日の発表によると、インドネシアでは、28歳女性(Gunung Kidul地区在住)が3月1日に発症し、3月6日にヘルスケアセンターに入院、同月11日に病院へ転院したが、同月14日に死亡した。

 感染経路としては、この女性の家で鶏とアヒルを飼育していることと、目の前で生きた鳥を処理する市場を訪れていたこととの関連が示唆されている。また近所では、家禽類が放し飼いにされており、最近、鶏の死亡があったことが報告されている。

 インドネシアではWHOが鳥インフルエンザH5N1のヒト感染例について統計を取り始めた2003年以降で、176例となった。うち145人が死亡している。2011年に入ってからは5例目で、死亡は4例と高くなっている。

 一方、4月6日のWHO発表によると、エジプトで新たに4例のヒト感染例が確認された。最初の症例は、1歳男児(Behaira Governorate在住)。2月14日に症状が現れ、同月16日に入院した。その後症状は回復し、2月22日に退院している。

 2例目は、3歳女児(Behaira Governorate在住)。3月10日に発症、同月12日に入院した。その後、症状が回復し同月18日に退院した。

 この2例は同じ地域の在住だったが、関連はなかった。

 3例目は、34歳女性(Alexandria Governorate在住)。3月9日に症状が現れ、同月15日に入院した。発表時点でも医学的な管理下にあるが、症状は安定しているという。
 
 最後の患者は、30歳女性(Kafr El-Shaikh Governorate在住)。3月7日に発症がみられ、同月15日に入院した。その後症状が回復し、同月27日に退院している。

 感染経路としては、これら4例とも病気あるいは死んだ家禽との接触が示唆されている。

 WHOの統計によると2003年以降、エジプトでは137例となった。うち死亡は45例となっている。インドネシアと比べて、致死率が低いのが特徴の1つとなっている。なお、2011年に入ってからは、18例目(死亡5例)となり、4カ月で2010年の62%に相当する感染例の確認となっている。