富山化学は3月30日、新しい作用機序を持つ抗インフルエンザ薬T-750」(一般名:ファビピラビル)の日本国内での製造販売承認を厚生労働省に申請した。

 T-750は、現在、治療に用いられているノイラミニダーゼ阻害剤とは異なる作用機序を持つのが大きな特徴。インフルエンザウイルスは、感染した細胞内で複製・増殖し、新たなウイルスを細胞外に放出することでほかの細胞へと感染を拡大させる。ノイラミニダーゼ阻害剤は、ウイルス放出を阻害することで感染拡大を防ぐ。一方、T-750は、ウイルスの細胞内での複製を阻害することで増殖を防ぐという新しい作用機序を持つ薬剤(RNAポリメラーゼ阻害剤)である。

 同社によると、非臨床試験において、新型インフルエンザ(A/H1N1pdm)を含むA型、B型及びC型の季節性インフルエンザのほか、ノイラミニダーゼ阻害剤の耐性ウイルス、鳥由来の高病原性ウイルスなどと、幅広いウイルスの型・亜型に対して効果を示すことを確認している。さらに、動物による試験では、ノイラミニダーゼ阻害剤に比べ、投与開始が遅れても薬効を示すという特徴も確認されている。

 また、これまでの臨床試験の成績では、A型及びB型インフルエンザに感染した成人の患者に対し、T-750が治療効果を示すことが確認されている。