野鳥や動物園の鳥類のほか、家きんでも、高病原性鳥インフルエンザの確認例が相次いでいる。環境省農林水産省などのまとめによると、昨年末からこれまでに確認件数は12件に上った(図1)。

 昨年10月に北海道稚内市で野鳥のカモの糞からH5N1ウイルスが確認されて以降、野鳥の衰弱した個体や死体のほか、動物園で飼育されていた鳥類の死体からもウイルスの確認が相次いだ。

 昨年12月には、鳥取県米子市で発見されたコハクチョウの死体からH5N1ウイルスが検出された。富山県でも、動物園で飼育されていたコブハクチョウが死亡し、その死体からH5N1ウイルスが検出された。また、鹿児島県出水市のツルの越冬地では、衰弱個体や死体からH5N1ウイルスが検出された。1月に入ってからも、福島県郡山市でキンクロハジロの死体4羽から、島根県松江市でキンクロハジロ1羽から、それぞれH5N1ウイルスが検出されている。23日には北海道の厚岸郡浜中町で回収されたオオハクチョウなどからH5N1ウイルスが検出されている。27日には、長野県小諸市で、高病原性鳥インフルエンザに感染した疑いのある野鳥のコガモの死体1羽が見つかっている。

 一方の家きんについては、2010年11月に島根県安来市の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜が確認された。島根県では12月5日、殺処分、死体の処理、農場の消毒などの防疫措置を終了。12月27日には、発生農場周辺の移動制限が解除されている。

 だが1月に入ってからも、22日未明に宮崎県の農場で飼養されている鶏から高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜が確認され、26日には鹿児島県でも飼養されている鶏で確認された。また、27日未明には愛知県の農場で飼養されている鶏でも見つかった。

 それぞれの自治体では、対策本部を立ち上げるとともに、発生農場においての殺処分、周囲半径10km以内の家きんや病原体を広げる恐れのある物品の移動禁止、周辺農場や関連農場への立ち入り検査実施など、感染拡大防止へ全力で取り組んでいる。

図1 高病原性鳥インフルエンザの確認状況(農林水産省、環境省などのまとめから作成)

■参考情報
農林水産省 鳥インフルエンザに関する情報
環境省 高病原性鳥インフルエンザに関する情報
内閣府食品安全委員会 鳥インフルエンザについて
宮崎県 報道発表資料(高病原性鳥インフルエンザに関する情報提供)
鹿児島県 報道発表資料(高病原性鳥インフルエンザの発生及び対応に関する情報提供)
愛知県報道発表資料(高病原性鳥インフルエンザに関する情報)


☆ テーマサイト「パンデミックに挑む」では、最新情報をお届けする「パンデミック・アラートメール」を配信しています。登録はこちらからどうぞ。