オーストラリアインフルエンザ・サーベイランスによると、2010年に入ってからインフルエンザと診断された事例は、6月4日までに839件に留まっている。昨年同時期に比べると、1日数十件ほどの報告でしかなく、流行の立ち上がりはまだ確認されていない(図1)。

図1 オーストラリアのインフルエンザ流行状況(Australian Influenza Surveillance 2010 - Latest report;Report No.22から)

 インフルエンザと診断された中で、新型インフルエンザ(パンデミックH1N1 2009)は9.2%、A型は75.9%、A/H3N2は0.9%、B型は9.3%となっていた。A型のほとんどがパンデミックH1N1 2009とみれることから、依然としてパンデミックH1N1 2009が主流となっていると考えられる。ただし、西オーストラリア州では、A/H3N2の報告が少ないながらも続いている。

 入院サーベイランス情報によると、2010年の入院例は1例にとどまっているほか、ICU管理となった事例は1例もない。パンデミックH1N1 2009と確定した事例は77例で、2009年5月以降、合計で3万7713例となった。

 一方でインフルエンザ様疾患の報告件数は、上昇の兆しを見せている。ただし、検査機関の報告では、インフルエンザウイルスが原因となっているインフルエンザ様疾患は少ないという。たとえば、ニューサウスウェールズ州では、ほとんどがRSウイルス(RSV)あるいはライノウィルスによるものだった。ビクトリア州では、ピコナウイルスが、西オーストラリア州ではRSVが、それぞれ主流となっている。

■参考
Australian Influenza Surveillance 2010 - Latest report(Report No.22)