カナダで、新型インフルエンザであるパンデミックA(H1N1)2009とは異なるブタ由来インフルエンザウイルスと季節性インフルエンザウイルス(H1N1)の遺伝子を含む、A型インフルエンザウイルスが分離されていたことが報告された。カナダ公衆衛生局が3月3日、Infectious Diseases誌のオンライン版で発表した。

 このA型インフルエンザウイルスは、Saskatchewanの同じ大規模養豚場で働く3人の患者から、2009年6月に分離された。患者は37歳男性、42歳男性、28歳女性の3人。

 カナダ公衆衛生局によると、今回分離されたウイルスの遺伝子パターンは独自のもので、1990年代後半に北米のブタで出現したインフルエンザウイルスと季節性インフルエンザの遺伝子が再集合したものとしている。

 分離されたA/Saskatchewan/5350/2009、A/Saskatchewan/5351/2009、A/Saskatchewan/5131/2009の血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)の遺伝子は、ヒトの季節性インフルエンザH1N1由来でA/Brisbane/59/2007に近いものだった。なお、タミフル耐性マーカーであるH274Y遺伝子も検出されている。

 報告によると、分離されたA型インフルエンザウイルスの感染は、今回の3人のほかに見つかっておらず、地域で感染が広がっていることはなかったという。ただ、このようなウイルスの変化には敏感であるべきで、論文の著者らもサーベイラインスの重要性を改めて強調している。

■参考文献
Human Infection with a Triple‐Reassortant Swine Influenza A(H1N1) Virus Containing the Hemagglutinin and Neuraminidase Genes of Seasonal Influenza Virus