MLインフルエンザ流行前線情報データベースML-flu-DB)への報告数が6週ぶりに増加に転じた(図1)。2010年1週(1月4日〜10日)の報告数は1月10日深夜時点で1379件となり、前週の1227件から増加した。ML-flu-DBを管理する西藤小児科こどもの呼吸器・アレルギークリニックの西藤成雄氏によると、20歳以上の割合が増える一方で、14歳以下の割合は減少しているという。

 この1週間に1件以上報告したML-flu-DBの協力医師は182人で、1人当たりの報告は10.1件だった。このうち重症例は1件。

 これまでの推移を見ると、ML-flu-DBの報告数は、39週に711件といったん減少し、その後は5週連続で増加した。45週に減少した後は46週、47週、48週と3週連続で増加したが、頭打ち傾向が見えていた。49週に1000件余の減少に転じ、さらに50週、51週、52週とそれぞれ1000件ほど減少を続け、53週はさらに減少幅が広がっていた。2010年1週に入り、増加に転じたわけだが、これまで少なかった20歳以上の報告数が増える傾向が見られることから、再燃への警戒が必要だ。

 ML-flu-DBの報告数は、インフルエンザ定点当たり届出数の動向の先行指標となりうるもので、定点当たりの届出数も増加する可能性がある。

図1 ML-flu-DBの報告数とインフルエンザ定点当たり届出数(全国)の動向

 地域別では、滋賀県が94件、熊本県が85件、大阪府が78件、宮崎県が76件、東京都が70件などとなっている(表1)。

表1 MLインフルエンザ流行前線情報データベースの地域別にみた報告数

◆北海道・東北地方
 北海道 6件、青森県 11件、岩手県 1件、宮城県 5件、秋田県 5件、山形県 18件、福島県 37件
◆関東・信越地方
 茨城県 12件、栃木県 19件、群馬県 26件、埼玉県 49件、千葉県 37件、東京都 70件、神奈川県 36件
◆北陸・東海地方
 新潟県 11件、富山県 15件、石川県 49件、福井県 11件、長野県 21件、岐阜県 40件、静岡県 16件、愛知県 30件、三重県 52件
◆近畿地方
 滋賀県 94件、京都府 21件、大阪府 78件、兵庫県 47件、奈良県 27件、和歌山県 55件
◆中国・四国地方
 鳥取県 21件、島根県 40件、岡山県 42件、広島県 17件、山口県 55件、香川県 33件、愛媛県 53件
◆九州・沖縄地方
 福岡県 8件、佐賀県 20件、長崎県 7件、熊本県 85件、大分県 8件、宮崎県 76件、鹿児島県 5件、沖縄県 8件

 ML-flu-DBは、アラーム機能が最大の特徴で、全国規模でインフルエンザの異常な検出を把握し、その情報をいち早く関係者で共有できる。2000年冬季にスタートしたこのプロジェクトには、毎年、全国から300人前後の医師が参加し実績を積んでいる。新型インフルエンザが発生した今年は、流行の動向を把握する上で貴重な情報源となっている。

■参考
・MLインフルエンザ流行前線情報データベース
http://ml-flu.children.jp/