MLインフルエンザ流行前線情報データベースML-flu-DB)への報告数は、2週連続で減少した。ML-flu-DBを管理する西藤小児科こどもの呼吸器・アレルギークリニックの西藤成雄氏は、全国的には流行は終息に向かっているとみられる」としつつも、「地域によっては今後もまだ流行が顕著になる可能性がある」とし、警戒を緩めるべきではないとしている。

 50週の報告数は、12月13日深夜時点で5616件となり、前週の6582件より1000件近く減少した。また、この1週間に1件以上報告したML-flu-DB協力医師数は205人で、1人当たりの報告は29.3件だった。重症例が8件、報告されている。

 これまでの推移を見ると、ML-flu-DBの報告数は、39週に711件といったん減少し、その後は5週連続で増加した。45週に減少し、その後は46週、47週、48週と3週連続で増加したが、頭打ち傾向が見えていた。49週に1000件余も減少に転じ、さらに50週も1000件ほど減少した。

 ML-flu-DBの報告数は、インフルエンザ定点当たり届出数の動向の先行指標となりうるもので、定点当たりの届出数も2週連続で減少する可能性がある。

図1 ML-flu-DBの報告数とインフルエンザ定点当たり届出数(全国)の動向

  ML-flu-DBは、アラーム機能が最大の特徴で、全国規模でインフルエンザの異常な検出を把握し、その情報をいち早く関係者で共有できる。2000年冬季にスタートしたこのプロジェクトには、毎年、全国から300人前後の医師が参加し実績を積んでいる。新型インフルエンザが発生した今年は、流行の動向を把握する上で貴重な情報源となっている。

 50週で報告数がもっとも多かったのは石川県で497件と突出していた。宮崎県が361件、大阪府が270件、富山県が254件などと続いている(表1)。 全国的には終息に向かっているとみられるものの、8自治体で前週から増加しており、まだ警戒は必要だ。

表1 MLインフルエンザ流行前線情報データベースの地域別にみた報告数(*前週より増加した自治体)

◆北海道・東北地方
 北海道 70件、青森県 60件、岩手県 17件、宮城県 30件、秋田県 85件、山形県 51件、福島県 173件*
◆関東・信越地方
 茨城県 79件、栃木県 89件*、群馬県 94件、埼玉県 179件、千葉県 120件、東京都 153件、神奈川県 133件
◆北陸・東海地方
 新潟県 104件、富山県 254件、石川県 497件、福井県 12件、山梨県 46件、長野県 73件、岐阜県 116件*、静岡県 51件、愛知県 106件、三重県 135件
◆近畿地方
 滋賀県 222件、京都府 84件*、大阪府 270件、兵庫県 129件*、奈良県 65件*、和歌山県 239件
◆中国・四国地方
 鳥取県 111件*、島根県 147件、岡山県 222件、広島県 81件、山口県 226件、香川県 86件、愛媛県 181件
◆九州・沖縄地方
 福岡県 34件、佐賀県 155件、長崎県 2件、熊本県 158件、大分県 20件、宮崎県 361件*、鹿児島県 9件、沖縄県 6件