厚生労働省が発表している「入院サーベイランスの報告」によると、11月26日時点で新型インフルエンザ感染者の入院は、累計で9181人となった。また、新型インフルエンザ感染者の死亡は、疑い例も含めて累計で70人となった。28週から46週(11月9〜15日)までの医療機関を受診した推定感染者数は累計902万人であり、受診者ベースでは入院が1000人に1人、死亡が13万人に1人の水準にある。

 11月26日時点のまとめによると、集計期間ごとにみた新規入院は9月末ごろから増加を続け、10月21日の週は1096件と初めて1000件を超えた。10月28日の週は1311件と増加し、11月4日の週には1369人となった。11月11日の週は現時点で1270件と減少した。11月18日の週は856件だが、まだ反映されていない報告もありえるため、今後増えていく可能性はある(図1。前週の発表以降の修正を反映済み)。

 入院件数の増加に伴い、重症例の報告も相次ぎ、死亡例も増えている。9月8日時点で11件だった累計死亡件数は、10月6日時点で21件と1カ月ほどで倍増となった。さらに11月3日時点で47人に、11月24日時点で70件となった。新規死亡例は最近になって、7例、12例、10例、8例、5例と推移している。

図1 新型インフルエンザ感染者の入院および死亡の推移(厚労省のデータより作成)

図2 年齢別にみた入院患者(11月24日までの累計。11月26日時点)

 11月24日までの累計入院事例をみると、年齢では5〜9歳が4150人ともっとも多くなっている。10〜14歳が1750人、1〜4歳が1616人と続く。15〜19歳は368人、20〜29歳は176人、30〜39歳は155人、40〜49歳は126人、50〜59歳は140人、60〜69歳が123人、70〜79歳が152人、80歳以上が115人となっている。1歳未満も310人と増えてきている(図2)。

 男女別では、男性5870人、女性3311人と、依然として男性が多くなっている。

 累計入院件数の中で、基礎疾患を持つ人あるいは妊婦の合計は3246人で、入院全体の35%となっている。引き続き、基礎疾患などがない人の入院事例の方が多くなっている。

 基礎疾患のある人では、喘息などの慢性呼吸器疾患が2194人と圧倒的に多く、慢性心疾患が151人、糖尿病が139人で続いている。主に小児で心配されている急性脳症は277人、人工呼吸器の利用者は354人などとなっている(重複あり)。

 なお、11月24日までに退院(転院含む)は7040人で、ICU入院は108人、ICU以外入院は1789人などとなっている。

 国立感染研究所のまとめによると、46週の医療機関を受診した推定感染者数は約164万人となった。28週からこれまでに累計で902万人に達している(図3)。感染者の増加に伴い重症化例も目立ってきた。繰り返しになるが、医療現場では如何にして効率的に重症例に対応するかが課題だ。

図3 医療機関を受診した推定感染者数