厚生労働省が発表している「入院サーベイランスの報告」によると、11月18日時点で新型インフルエンザ感染者の入院は、累計で7708人となった。また、新型インフルエンザ感染者の死亡は、疑い例も含めて累計で65人となった。28週から45週(11月2日〜8日)までの医療機関を受診した推定感染者数は累計738万人であり、感染者ベースでは入院が1000人に1人、死亡が11万人に1人の水準にある。

 集計期間ごとにみた新規入院は、9月末ごろから増加を続け、10月21日の週は1096件と初めて1000件を超えた。10月28日の週は1296件と増加し、11月4日の週には1309人となった。11月11日の週は現時点で724件だが、まだ反映されていない報告もありえるため、今後増えていく可能性はある(図1。前週の発表以降の修正を反映済み)。

 入院件数の増加に伴い、重症例の報告も相次ぎ、死亡例も増えている。9月8日時点で11件だった累計死亡件数は、10月6日時点で21件と1カ月ほどで倍増となった。さらに11月3日時点で47人に達した。11月10日時点で57件となり、新規死亡例は最近になって、7例、12例、10例、8例と推移している。

図1 新型インフルエンザ感染者の入院および死亡の推移(厚労省のデータより作成)

図2 年齢別にみた入院患者(11月17日までの累計。11月18日時点)

 11月10日までの累計入院事例をみると、年齢では5〜9歳が3447人ともっとも多くなっている。10〜14歳が1538人、1〜4歳が1280人と続く。 15〜19歳は332人、20〜29歳は158人、30〜39歳は133人、40〜49歳は108人、50〜59歳は125人、60〜69歳が108人、 70〜79歳が141人、80歳以上が103人となっている。1歳未満も235人と増えてきている(図2)。

 男女別では、男性4918人、女性2790人と男性が多くなっている。

 累計入院件数の中で、基礎疾患を持つ人あるいは妊婦の合計は2755人で、入院全体の36%となっている。依然として、基礎疾患などがない人の入院事例の方が多くなっている。

 基礎疾患のある人では、喘息などの慢性呼吸器疾患が1865人と圧倒的に多く、慢性心疾患が134人、糖尿病が126人で続いている。主に小児で心配されている急性脳症は234人、人工呼吸器の利用者は300人などとなっている(重複あり)。

 なお、11月17日までに退院(転院含む)は5823人で、ICU入院は95人、ICU以外入院は1568人などとなっている。

 国立感染研究所のまとめによると、45週の医療機関を受診した推定感染者数は約153万人となった。28週からこれまでに累計で738万人に達している(図3)。感染者の増加に伴い重症化例も目立ってきた。繰り返しになるが、医療現場では如何にして効率的に重症例に対応するかが課題となっている。

図3 医療機関を受診した推定感染者数