厚生労働省が発表している「入院サーベイランスの報告」によると、11月11日時点で新型インフルエンザ感染者の入院は、累計で6300人となった。また、新型インフルエンザ感染者の死亡は、疑い例も含めて累計で57人となった。44週(10月26日〜11月1日)までの医療機関を受診した推定感染者数は累計585万人であり、感染者ベースでは入院が1000人に1人、死亡が10万人に1人の水準にある。

 集計期間ごとにみた新規入院は、9月2日の週は156件だったがその後は増加を続け、10月21日の週は1066件と初めて1000件を超えた。10月28日の週は1226件と増加した。11月4日の週は現時点で750件と減少したが、依然として高い水準となっている(図1。前週の発表以降の修正を反映済み)。

図1 新型インフルエンザ感染者の入院および死亡の推移(厚労省のデータより作成)

 入院件数の増加に伴い、重症例の報告も相次ぎ、死亡例も増えてきた。9月8日時点で11件だった累計死亡件数は、10月6日時点で21件と1カ月ほどで倍増、さらに11月3日時点で47人に達した。11月10日時点で57件となり、新規死亡例は最近になって、5例、7例、12例、10例と推移している。

 11月10日までの累計入院事例をみると、年齢では5〜9歳が2799人ともっとも多くなっている。10〜14歳が1315人、1〜5歳未満が1017人と続く。 15〜19歳は271人、20〜29歳は132人、30〜39歳は107人、40〜49歳は95人、50〜59歳は109人、60〜69歳が84人、70〜79歳が114人、80歳以上が87人となっている。1歳未満も170人と決して少なくはない。

 男女別では、男性4045人、女性2255人と男性が多くなっている。

 累計入院件数の中で、基礎疾患を持つ人あるいは妊婦の合計は2254人で、入院全体の36%となっている。依然として、基礎疾患などがない人の入院事例の方が多くなっている。

 基礎疾患のある人では、喘息などの慢性呼吸器疾患が1515人と圧倒的に多く、慢性心疾患が114人、糖尿病が107人で続いている。主に小児で心配されている急性脳症は197人、人工呼吸器の利用者は249人などとなっている(重複あり)。

 なお、11月10日までに退院(転院含む)は4659人で、ICU入院は102人、ICU以外入院は1377人などとなっている。

 国立感染研究所のまとめによると、44週の医療機関を受診した推定感染者数は約154万人となった。累計585万人に達している(図2)。感染者の増加に伴い重症化例も目立ってきており、医療現場では如何にして効率的に重症例に対応するかが課題だ。

図2 医療機関を受診した推定感染者数