厚生労働省が発表している「入院サーベイランスの報告」によると、10月28日時点で新型インフルエンザ感染者の入院は、累計で3746人となった。また、新型インフルエンザ感染者の死亡は、疑い例も含めて累計で35人となった。42週(10月12〜18日)までの医療機関を受診した推定感染者数は累計317万人であり、感染者ベースでは入院は1000人に1人、死亡は10万人に1人の水準にある。

 集計期間ごとにみた新規入院は、8月5日の週は77件だったが、8月12日の週には168件と増加、8月19日の週は167件と足踏みし、8月26日の週に141件といったん減少した。しかし、その後は157件、167件と続き、9月16日の週以降は222件、245件と増加、9月30日の週に至って 372件、10月7日の週は541件に増加した。10月14日の週には819件と急増した。10月21日の週は570件と減少したが、依然として高い水準となっている(図1。前週の発表以降の修正を反映済み)。

図1 新型インフルエンザ感染者の入院および死亡の推移(厚労省のデータより作成)

 入院件数の増加に伴い、重症例の報告も相次ぎ、死亡例も目立ってきた。9月8日時点で11件だった累計死亡件数は、10月6日時点で21件と1カ月ほどで倍増、10月27日時点で35人に達した。

  10月27日までの累計入院事例をみると、年齢では5〜9歳が1580人ともっとも多くなっている。10〜14歳が814人、1〜5歳未満が571人と続く。15〜19歳は183人、20〜39歳は160人、40〜59歳は140人、60〜79歳が142人、80歳以上が66人となっている。1歳未満も90人と決して少なくない。

 男女別では、男性2389人、女性1357人と男性が多くなっている。

 累計入院件数の中で、基礎疾患を持つ人あるいは妊婦の合計は1381人で、入院全体の37%となっている。依然として、基礎疾患などがない人の入院事例の方が多くなっている。

 基礎疾患のある人では、喘息などの慢性呼吸器疾患が921人と圧倒的に多く、糖尿病が83人、慢性心疾患が65人で続いている。主に小児で心配されている急性脳症は124人、人工呼吸器の利用者は161人などとなっている(重複あり)。

 なお、27日までに退院(転院含む)は2744人で、ICU入院は66人、ICU以外入院は841人などとなっている。

 国立感染研究所のまとめによると、42週の医療機関を受診した推定感染者数は約83万人となった。累計317万人に達している(図2)。感染者の増加に伴い重症化例も目立ってきており、医療現場では如何にして効率的に重症例に対応するかが課題となっている。

図2 医療機関を受診した推定感染者数