厚生労働省は10月20日、新型インフルエンザワクチンの接種回数について、新たな方針を打ち出した。それによると、新型インフルエンザ患者の診療に直接従事する20代から50代の健康な医療従事者については、1回接種とした。また、13歳未満の子どもたちについては、2回接種となった。

 20日時点で確定したのは、医療従事者と13歳未満だけで、妊婦や基礎疾患がある人、1歳未満の乳児の保護者ら、さらに中高生、65歳以上の人については、「当面2回接種とする」とした。それぞれ、これから着手する妊婦や中高生を対象とした臨床試験(12月下旬めどに結果が出る見込み)や現在、健康成人を対象として実施中の臨床試験(11月中旬に結果が出る見込み)の結果などを踏まえて、1回接種でもいいかどうか結論を出すことになった。

 ワクチン接種回数について厚生労働省は、従来2回接種としてきたが、16日になって「13歳以上は1回接種」という方向性を打ち出していた。しかし、1回接種の判断材料とした臨床試験では、13歳から20歳までを対象に含んでいなかったこともあって、専門家からは「拙速ではないか」などと批判の声が挙がった。足立信也政務官は急遽、19日午後9時から専門家から意見を聞くなどし、今回の決定に至った。折りしも19日に医療従事者への優先接種が始まったばかりで、二転三転する国の方針が現場の混乱に拍車をかけることになってしまった。

 ただ、医療従事者が1回接種となったことで、妊婦や基礎疾患のある人らの接種時期を繰り上げられる見通しとなった。