MLインフルエンザ流行前線情報データベースML-flu-DB)への報告数が、41週(10月5〜11日)に2558件と倍増した。39週はいったん711件と減少したものの、40週に入り1198件と再拡大し、41週に倍増となった(図1)。インフルエンザ定点当たり届出数(全国)は、 40週に6.40人と増加したが、先行指標となるML-flu-DBの報告数がさらに増加したことから41週はいっそう拡大している可能性が高い。

 ML-flu-DBは、アラーム機能が最大の特徴で、全国規模でインフルエンザの異常な検出を把握し、その情報をいち早く関係者で共有できる。2000年冬季にスタートしたこのプロジェクトには、毎年、全国から300人もの医師が参加し実績を積んでいる。新型インフルエンザが発生した今年は、流行の動向を把握する上で貴重な情報源となっている。

 41週で報告数がもっとも多かったのは、東京都の345件で前週の151件から急増した。北海道が306件、大阪府が296件、埼玉県が174件、神奈川県が172件などとなっている(表1)。

 ML-flu-DBの報告数とインフルエンザ定点当たり届出数(全国)の動向を追うと、33週をのぞくとほとんど同じような動きを見せている(図1)。39週はいったん減少したが、これはシルバーウイークと重なり受診の機会が減ったためではないかとの見方もある。今後も注意深く見ていく必要がある。

 なお、ML-flu-DBを管理する西藤小児科こどもの呼吸器・アレルギークリニックの西藤成雄氏によると、41週は1日最多で550件の報告があった。ただ、季節性インフルエンザの流行時の最多はこれまでに1日当たり2500件という記録があり、現状の報告数は、例年の季節性インフルエンザのピークに達していない。このため西藤氏は、今後も全国的にはまだ報告が増えると思われると見ている。

図1 インフルエンザ定点当たり届出数とML-flu-DBの報告数の動向

表1 MLインフルエンザ流行前線情報データベースの地域別にみた報告数

◆北海道・東北地方
 北海道 306件、青森県 3件、宮城県 8件、秋田県 10件、山形県 1件、福島県 27件
◆関東・信越地方
 茨城県 36件、栃木県 30件、群馬県 13件、埼玉県 174件、千葉県 123件、東京都 345件、神奈川県 172件
◆北陸・東海地方
 新潟県 27件、富山県 7件、石川県 37件、山梨県 2件、長野県 2件、岐阜県 19件、静岡県 20件、愛知県 40件、三重県 53件
◆近畿地方
 滋賀県 97件、京都府 52件、大阪府 296件、兵庫県 95件、奈良県 32件、和歌山県 65件
◆中国・四国地方
 鳥取県 1件、島根県 3件、岡山県 23件、広島県 61件、山口県 8件、香川県 10件、愛媛県6件
◆九州・沖縄地方
 福岡県 60件、佐賀県 31件、長崎県 21件、熊本県 50件、大分県 23件、宮崎県 33件、沖縄県 62件