沖縄県は8月24日までに、新たに3人の新型インフルエンザ重症患者を確認したと発表した。慢性腎不全の47歳男性、熱性けいれん右脳萎縮を認めた8歳の小学男児のほか、特に基礎疾患を認めない10カ月の男児も含まれている。県によると、26日現在、8歳の小学男児は快方に向かっているが、ほかの2人は現状のままだという。

 それぞれの経緯は以下のとおり。
 
◆ 47歳男性。慢性腎不全があり。

 8月20日17時に、診療所を受診した。受診直後から意識障害、けいれんが始まり、全身状態が悪化。診断はインフルエンザ脳症の疑いだった。簡易検査キットではA型(+)だった。

 同日、海上保安庁のヘリコプターで石垣島に搬送。ICUに入院。現在の人工呼吸器を装着し治療中である。状態は意識不明で、肺炎を併発している。24日のPCR検査で新型インフルエンザであることが確定した。

◆ 8歳男児。熱性けいれんと右脳萎縮を認める。

 8月21日から、のどの痛みと咳があり、22日夜から発熱(39度)した。23日に医療機関を受診したが、待ち時間中にけいれんを起こした。簡易検査キットではA型(+)だった。診断は、新型インフルエンザ脳症の疑い。24日のPCR検査で新型インフルエンザ陽性が確定した。

 現在は、人工呼吸器もはずれ快方に向かっている。

◆ 10カ月男児。特に基礎疾患は認めず。

 8月17日から発熱と呼吸器症状が現れ、医療機関を受診した。肺炎様陰影を認めたため、入院治療が開始された。PCR検査で新型インフルエンザ陽性を確認した。

 その後、肺炎が徐々に進行し、呼吸状態も悪化した。24日からは挿管され人工呼吸器による治療を開始している。レントゲン上では肺炎の所見が認められている。
  
 これより先、8月19日までに確認されていた重症例は以下の3人。

◆ 13歳女児。基礎疾患はない。

 8月16日から発熱があった。17日に咳と呼吸苦があり、肺炎像も認めた。簡易検査キットではA(+)だった。

 18日に呼吸状態が悪化し、肺炎像も増悪したためICUでリレンザと抗生物質にて治療を受けていた。PCR検査で新型インフルエンザと確定している。

 なお、26日時点では回復しており退院間近であるという。

◆ 1歳男児。基礎疾患あり。

 8月9日から発熱があった。13日から喘息発作のため入院管理となった。状態はいったん改善したが15日から再び39度の発熱と呼吸状態の悪化があり、17日から人工呼吸器で管理されている。PCR検査で新型インフルエンザを確認している。

◆ 11歳女児。基礎疾患はない。

 8月15日までは症状がなかった。16日から38.5度の発熱を認めた。だが、検査ではA(−)、B(−)だったため解熱剤を投与し経過観察となっていた。

 18日に再受診。その際にA(+)となった。ぐったりとして呼吸苦があったためICUに入院となった。心筋炎と診断されている。

 全身状態は悪く、人工呼吸器による管理下にある。PCRで新型インフルエンザ陽性を確認している。

 沖縄県は重症例の発生に伴い、医療機関に対して、インフルエンザ症状のある患者で新型インフルエンザが疑われる場合は、簡易検査の結果にかかわらず、抗インフルエンザ薬による治療を検討するよう求めた。また、状況によっては再検査の必要性についても留意するよう求めていもいる。これまでに沖縄県で確認された重症化例の中には、病初期における簡易キット検査でA型(−)と判定され、その後の検査でA型(+)に転じた例もあった。

 なお、3例の基礎疾患のない例については、患者背景などについて詳しい検討が行われる見込みだ。