WHOが5月11日に発表した「新型インフルエンザの重症度の評価」によると、心臓疾患高血圧喘息糖尿病関節リウマチなどの慢性疾患のある人は重症化しやすいことが分かった。慢性疾患の程度や感染者の栄養状態も、重症度に影響する。メキシコ以外の感染地域では、慢性疾患の患者が重症化している例が目立っているという。また、米国とメキシコでは、若年層に重症例が多いのも特徴の1つだ。

 WHOの発表では新型インフルエンザウイルスの感染力について、季節性インフルエンザより強いことを確認した。2次感染率は22-33%で、季節性インフルエンザの5-15%より高かった。

第2波、第3波の流行と重症度の悪化を注視

 これまでのパンデミックを振り返ると、第2波、第3波の流行があり、また流行の波ごとに重症度が変動しうる。この点についてWHOは、「ウイルスの変異は頻繁で予測不能な形で起こりうる。ウイルス変異により毒性が増す可能性は残されている」とし、警戒を呼びかけた。

 たとえば、スペインインフルエンザやアジアインフルエンザの際も複数の流行が確認されており、重症度は波ごとに異なっていた。今後は、季節性インフルエンザが流行する冬期を迎える南半球で、新型インフルエンザが拡大し、「新型インフルエンザウイルスが変異する可能性が懸念される」(WHO)。

 なお、各国・地域の医療事情も重症度に影響すると指摘。同じ型のウイルスでも、抗インフルエンザ薬など医薬品の整備や医療機関の整備が不十分な国・地域では、重症の患者が多くなる傾向にあると言及した。