現地報道や在メキシコ日本大使館などの情報によると、メキシコ政府は現地時間5月6日午前、同日までに、メキシコの新型インフルエンザ(豚インフルエンザ・A/H1N1)の感染例は1112人となり、死亡例は42人となったと発表した。これまで積み残されていた検査結果も含むため、実際の新規感染者数は不明だが、5月に入ってから発表時に新たに加わった確定感染者数は76人から139人の幅で推移し、6日発表では246人に増加している。また、死亡例は3、4例で推移、5月5日時点ではゼロだったが、6日は16人と急増した(図1)。

図1 メキシコの新型インフルエンザ感染者と死亡の推移

 これまでの確定感染者数の推移を見ると、4月29日に99例だったが、翌30日には161人増の260人と急増した。5月に入ってからも発表時点で76人から139人の新規増加があり、5月5日には866人に、6日には1112人達した。これまで積み残されていた検査結果も含むため、純粋な新規感染者数は不明だが、依然として100〜200人規模で新たな確認例が加わっており、沈静化の傾向を見せ始めているとまではいえない状況だ。

 死亡例については、4月29日時点で8例だったが、30日以降は4例、4例、3例、3例、4例と推移し、5日発表時点ではゼロとなった。5日の発表時点でコルドバ厚相は、最近の死亡件数はこれまで積み残されていた検査結果が加わったもので、「4月29日以降、新たな死亡者は確認されていない」などとしていた。しかし、6日には新たに16人が加わり42人となった。

死亡者多くは、肝臓や心臓などに複数の疾患

 発表によると、死亡例の内訳は、24人が女性で18人が男性。年齢は、20〜29歳が16人、30〜39歳が9人となっており、この年齢層が死亡例の中心となっている。

 コルドバ厚相は、「20〜50代の人々は、初期症状が出ても病院にいかず、自己診断で薬を飲むなどしており、これが手遅れにつながっている理由と考えられる」との見解を示した。また、4月17日以前は、初期症状が出てから病院にかかるまでの日数が7〜9日だったのが、新型インフルエンザ流行の公式発表があった4月17日以降は、1.5日に短縮していることも明らかにした。メキシコで死亡者が多い理由は、こうした受診の遅れにあるとの見方を示した。なお、死亡者多くは、肝臓や心臓などに複数の疾患を患っていたことも分かっていると言及した。