メキシコ政府は現地時間の4月24日15時、豚インフルエンザA/H1N1型のヒト感染が発生し、これまでに1004人が感染したと発表した。うち68人が死亡した。死亡率は6.8%となる。20人は豚インフルエンザA/H1N1型によるものと確認済みという。世界保健機関WHO)が4月24日に発表したリリースでは、感染疑い例は854人超に上り、そのうち59人が死亡だった。今回のメキシコ政府の発表で、感染者は新たに150人が加わったが、死亡者は9人増に留まっており、死亡率も7.0%から6.8%に減少した。ただ、約5日間で重症化するという情報もあり、死亡例は今後増える可能性も捨て切れない。

 今回の発表によると、(1)メキシコ政府は、インフルエンザと診断された患者に抗ウィルス剤を投与するとともに、住民にマスクを配布する、(2)メキシコ市は、市の公的行事、宗教行事、サッカーの試合を中止する。さらに、すでに休校措置をとっているが、来週の学校の授業の有無は今週末に決定する−−などが明らかになった。

 さらに、メキシコシティ国際空港などにおいては、出国者に対して健康申告書の提出を義務付け、氏名・性別・年齢の他、「39度以上の熱の有無」「せきが出るか」「頭痛があるか」「筋肉痛の症状があるか」「目に炎症があるか」の質問に回答を求め、質問事項に「はい」と答えた項目がある場合には旅行を中止し、最寄りの医療機関で受診するよう勧告している。

 メキシコでのインフルエンザ様の疾患の異常な増加については、3月半ばごろから確認されている。豚インフルエンザのヒト感染であることが明らかになるまで、すでに1カ月間ほどかかっており、この間にメキシコから他国へ広がった可能性も否定できない。

 可能性としては、日本にすでに新たな型のインフルエンザ感染者が入国している場合も想定できる。豚インフルエンザの発症者である可能性のある人に対しては、最前線にある医療機関が「メキシコや米国のカリフォルニア州やテキサス州への渡航歴を確認する」ことが重要となる。日本医療の最前線にある医療機関の力量が発揮されることが大いに期待される。