今シーズンにおいて、Aソ連型タミフル耐性ウイルスが世界的に拡大していることが分かった。世界保健機関(WHO)が3月18日時点でまとめたところによると、2008年10月から2009年1月31日までに、世界中で1362検体中1291検体に耐性ウイルスが検出された。出現頻度は95%と高率だった。WHOが3月21日にホームページで公表した。WHOのまとめでは、耐性の報告は前回の15カ国から今回は30カ国に拡大した。

 国別では、日本で422検体中420検体に見つかり、韓国でも269検体中268検体に、米国でも241検体中237検体にそれぞれタミフル耐性が確認されている(表1)。ヨーロッパでは、昨シーズンに高率で見つかったフランスで12検体中12検体に、イタリアでも16検体中16検体に、またドイツでも67検体中66検体に確認された。英国では、62検体中61検体に確認された。

表1 Aソ連型タミフル耐性ウイルスの報告(WHOのまとめ)

 昨シーズンにおけるAソ連型タミフル耐性ウイルス出現の第一報は、2008年1月末にノルウェーからもたらされた。75%という高い割合でタミフル耐性ウイルスが見つかったものだ。WHOは直ちに、欧州をはじめアメリカ、アジアなど各地域のサーベイランス機関に調査を求めた。その結果、2007年後半から今年3月の調査では、耐性株の出現頻度は世界全体で16%にのぼり、2008年 4〜10月の調査では39%に拡大した。日本でも全体では2.6%だったものの、鳥取県で37%という高頻度で耐性株が検出されるなど、今シーズンは耐性ウイルスを強く意識した診療が求めらる状況となっていた。