「パンデミックに挑む」編集では現在、「国民的な議論」のきっかけになればとの思いから、流行時のワクチンである「パンデミックワクチン」の優先順位についてアンケート調査を実施中だ。今回はこれまでに届いた中から、「小児」を優先順位の1位に選んだ人の声を紹介する。

【1】優先順位が高い順に「小児>医学的ハイリスク者>成人・若年者>高齢者」と回答した人

(1)今想定されているインフルエンザは若年者の死亡率が高い。今後の社会的インフラや人口構成を考えれば、「小児」が最優先であろう。高齢者は比較的低いので、順位を下げるしかないと思う。

(2)次世代につながるグループを優先すべき。

(3)冷酷のようだが、次世代と家族扶養義務を考えた順位とした。

【2】小児>医学的ハイリスク者>高齢者>成人・若年者

(1)日本の将来を小児である彼ら彼女らに託すことになるのだとすれば、議論など必要ないと思っている。あとは弱者から救済すべきであろう。ただし、政治家である、とか、会社重役である、といった肩書きによる優先順位付けだけはしないでほしい。せいぜい閣僚・社長レベルに優先権を与える程度でよいだろう。

【3】小児>成人・若年者>医学的ハイリスク者>高齢者

(1)平均寿命まで生きる権利があると考えて。皆が重篤化の可能性があるのでハイリスクはあまり関係ない。

(2)新型インフルエンザでは高齢者より若い人の死亡率が高まる傾向があること、終息後の社会昨日の復旧等を考えるとますは将来における社会の担い手、次いで現在社会を担っている世代を保護する必要があると考えました。ありがちな意見ですがこれが理由です。高齢者を軽視するわけではありませんが、高齢者はもう十分人生を楽しんできた人たちです。順位をつけるとなると、どうしても下位にならざるをえないと思います。もちろんA香港型程度であれば、高齢者優先でもよいと思いますが・・・

(3)もともと、4集団の優先順位はないに越したことはありません。どのように優先順位を付けようとも、議論は尽きることはないと思います。その上で、あえて優先順位を付けるならば、小児と成人・若年者を最優先にするべきと思います。これらの集団は、どちらもこれからの日本を背負っていく大切な資源であり、特に新型インフルエンザは若年層ほど危険であると言われていますので、日本国の将来を考えるならば当然最優先すべきです。2つの集団の内では、体力のない小児を優先すべきと思います。医学的ハイリスク者と高齢者をないがしろにするわけではありません。私自身も既に高齢者の仲間入りをした者です。しかし、あえて優先順位を付けるということで、上記2つの集団を優先させた上で、残る2つの集団については、医学的ハイリスク者を優先させるのが妥当と考えます。医学的ハイリスク者は文字通り感染に伴うリスクが高く、成人・若年者よりも危険度の低い高齢者よりは優先させるべきではないでしょうか。私も含めて高齢者は、必要ならば家に閉じこもり外出を控えるなど、若い人達に比べれば行動的に余裕があり、多くの経験も生かしつつ自己防衛に専念することも可能と考えるからです。以上はあくまで、どうしても優先順位を付けるならばという条件で、思うところを書いてみました。

(4)先ず、優先すべきは小児だと思います。次いで、社会的な活動維持のために成人・若年者が優先されるべきです。また、医学的ハイリスク者に関しては高齢者とあまり立場は変わらないように思います。もし、医学的ハイリスク者を最優先にするのであれば、高齢者も最優先すべきです。

【4】小児>成人・若年者>高齢者>医学的ハイリスク者

(1)これからの日本を支える原動力。しかも重症化しやすい。一方ハイリスクの人は、もともと病気を持っている人で、新型インフルエンザでなくともやられやすい。これからの日本を支えることは不可。つめたいようだが、非常事態には止むを得ない。

(2)次世代優先。生き残り、社会を維持できるに足る人間の生存率を高めることが正と考える。

(3)人類の存続のためには残存生涯年数が長い者が最優先されるべき。医学的ハイリスク者においては例外的に、より優秀な子孫を残すことを重要視する観点から、最も優先順位を下げることが望ましい。

(4)日本の生き残りを最優先の視点とするべきである。第一は将来を担う子供たち。第二は社会活動を直接担う若者。

 国の方針では、新型インフルエンザ流行前のワクチン(いわゆるプレパンデミックワクチン)と流行時のワクチンという2段構えで臨もうとしている。流行前ワクチンについては、現在、鳥インフルエンザ(H5N1型)を前提としたワクチンを備蓄しており、昨年から、近々期限切れを迎える備蓄流行前ワクチンを材料に、その安全性や効果などを評価する臨床試験が進行中だ。

 流行前ワクチンについては今のところ、厚生労働省は、「医療従事者や電気・水道等のライフライン従事者ら、医療や社会生活の維持に関わり、新型インフルエンザの感染が拡大している中でも業務に従事し続ける人から、プレパンデミックワクチンの接種を行う予定」としている。

 流行時のワクチンについては、新型インフルエンザが発生した場合、感染の拡大を防ぐためにワクチンの接種を行うことになっている。ただし、パンデミックワクチンは、発生してからでないと作ることができず、また現状では、全国民に必要なワクチンを作るのに1年半はかかるとみられている。このため、「医学的ハイリスク者」「成人・若年者」「小児」「高齢者」の4集団にわけ、国民的な議論を経た上で、接種順位を決めていくことになっている。

■お知らせ
「パンデミックに挑む」編集では、現在、優先順位についてのアンケートを実施中です。ぜひ皆さんのご意見をお聞かせください。
アンケート画面は ⇒ https://aida.nikkeibp.co.jp/Q/C006441ib.html