今シーズンにおいて、Aソ連型タミフル耐性ウイルスが世界的に拡大していることが分かった。世界保健機関WHO)が1月22日時点でまとめたところによると、2008年45週から52週までに、世界中で379検体中350検体に耐性ウイルスが検出された。出現頻度は92%と高率だった。WHOが2月12日までにホームページで公表した。

 国別では、カナダで19検体中19検体に見つかり、米国でも100検体中97検体にタミフル耐性が確認されている(表1)。ヨーロッパでは、昨シーズンに高率で見つかったノルウェーで9検すべてで確認されたほか、ドイツ、スペインなどでも、まだ検体数は少ないものの、それぞれ100%に見つかっている。英国では、37検体中36検体に確認された。

 アジアでは、日本で97%だったほか、韓国で133検体中132検体(99%)で見つかっている。

 昨シーズンにおけるAソ連型タミフル耐性ウイルス出現の第一報は、2008年1月末にノルウェーからもたらされた。75%という高い割合でタミフル耐性ウイルスが見つかったものだ。WHOは直ちに、欧州をはじめアメリカ、アジアなど各地域のサーベイランス機関に調査を求めた。その結果、2007年後半から今年3月の調査では、耐性株の出現頻度は世界全体で16%にのぼり、2008年 4〜10月の調査では39%に拡大した。日本でも全体では2.6%だったものの、鳥取県で37%という高頻度で耐性株が検出されるなど、今シーズンは耐性ウイルスを強く意識した診療が求めらる状況となっていた。

表1 Aソ連型インフルエンザウイルス(H1N1)で見つかったオセルタミビル耐性ウイルス(WHO、1月22日時点。最新情報はこちら