今シーズンにおいて、Aソ連型タミフル耐性ウイルスが、日本で93%に見つかっていたことが分かった。世界保健機関WHO)が2008年12月29日時点でまとめたところ、2008年第4四半期において、日本では14検体中13検体からAソ連型タミフル耐性ウイルスが検出された。英国でも14検体中13検体で見つかっている。ガーナ(1検体中1例)、カナダ(1検体中1例)、イスラエル(1検体中1例)、ノルウェー(1検体中1例)などからも報告されており、世界全体では33検体中30検体から耐性ウイルスが検出された。出現頻度は91%と高率だった。

 日本からの報告によると、対象となった14検体のうち、3検体は山口県内の幼稚園、3検体は宮城県内の小学校で発生した集団感染から分離されたもの。

 日本では現在、Aソ連型のほか、A香港型、B型のウイルスが検出されている。混合感染の様相を呈しており、どの型のウイルスが流行の主流となるかは明らかではない。ただ地域ごとにみると、例えば北海道のようにAソ連型の検出が目立つところもあり、引き続き、タミフル耐性ウイルスの出現を意識した診療が求められよう。

 昨シーズンにおけるAソ連型タミフル耐性ウイルス出現の第一報は、2008年1月末にノルウェーからもたらされた。75%という高い割合でタミフル耐性ウイルスが見つかり、報告を受けたWHOは直ちに、欧州をはじめアメリカ、アジアなど各地域のサーベイランス機関に調査を求め、耐性ウイルスの現状把握に動いた。その結果、2007年後半から今年3月の調査では、耐性株の出現頻度は世界全体で16%にのぼり、2008年4〜10月の調査では39%に拡大していた。日本でも全体では2.6%だったものの、鳥取県で37%という高頻度で耐性株が検出されるなど、今シーズンは耐性ウイルスを強く意識した診療が求めらる状況となっていた。

■参考文献
1)Influenza A(H1N1) virus resistance to oseltamivir(WHO)