北米放射線学会(RSNA2008)に参考出展されたバイオシールド本体部分

 画像機器メーカーのフィリップス・ヘルスケア社(本社:米国、オランダ)は、新型インフルエンザ患者など、重大な感染症患者の画像診断を安全に実現する感染防御ユニット「バイオシールド」(写真)の開発を進めている。既に欧米の数カ国では臨床応用が始まっているという。

 バイオシールド本体は透明な樹脂製で、CTMRI装置のガントリー(照射/検出を行う回転部)の内筒として用いることで、検査スタッフや検査機器の感染・汚染を起こすことなく、画像診断ができるというもの。

 発想はいたってシンプルだが、多数のノウハウが盛り込まれている。チューブは透明度が高い素材でできていて患者の観察が容易。同時に内部の患者が感じる閉塞感に配慮している。一方、画像機器が発する電磁気や放射線の減衰は低く抑えている。

 感染者が入る側(ホットサイド:内側)には電子機器を置かず、患者に取り付けたセンサーなどからの信号は、密閉型の端子板を介して外部に出すことができる。検査後の除染処理にも耐える。バイオセーフティ施設BSL)などで感染防護服PPE)を着た状態でも容易に操作できるように、操作系のデザインにも配慮している。

 同社では今後、日本でも感染症対応施設などへの導入を働きかけていく考えだ。

(中沢 真也=日経メディカル別冊)