5月29日。沖縄県宮古島市新型インフルエンザ対策大規模訓練が行われました。日本国内でヒト-ヒト感染が確認され、大きな集団発生が起こった段階であるフェーズ5Bを想定したものです。発熱外来での対応や患者搬送および遺体搬送など、実践さながらの訓練が繰り広げられました。編集部では、4回にわたって、訓練の模様を報告しています。以下にアーカイブとしてまとめました。訓練の実施にお役に立てば幸いです。

宮古島で新型インフルエンザ対策の大規模訓練(No.1)
フェーズ5Bを想定、発熱外来での対応や患者搬送を実施


 5月29日。沖縄県宮古島市で新型インフルエンザ対策の大規模訓練が行われた。日本国内でヒト-ヒト感染が確認され、大きな集団発生が起こった段階であるフェーズ5Bを想定。発熱外来での対応や患者搬送および遺体搬送など、実践さながらの訓練が繰り広げられた。

 訓練の目的は2つ。まず、大流行が予想される新型インフルエンザへの迅速かつ適切な対応を可能とするために、関係機関の役割を理解しあうとともに、それぞれの部門での様々な手順、必要な物品などを確認すること。もう一つは、想定訓練の模様をマスコミなどに取り上げてもらうことによって、住民の理解を深め、対策への取り組みを促すことだった。

 半年以上も前から準備を進めてきただけに、参加者らの意識は高く、最終的には参観者らも含め100人以上が訓練に参加した。

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宮古島で新型インフルエンザ対策の大規模訓練(No.2)
外来受診者1万4841人にどう対応するのか


 死亡数103人、入院者数329人、外来受診者数1万4841人。新型インフルエンザの流行があった場合の宮古島での推定値だ。この圧倒されそうな数の患者に対して、限界のある医療資源をどのようにつぎ込み、いかにしてパンデミックを乗り切るか−−。宮古病院の発熱外来では、流行期間を8週間として算定した数値を前提に、トリアージ診療の訓練が展開された。

 まず状況を振り返ると、訓練は、フェーズ5Bの段階で、宮古島内でも流行が始まった流行初期を想定していた。宮古病院と近隣に位置する休日・夜間診療所の双方に発熱外来を設置済みで、そこに、通常のインフルエンザなのか新型なのか分からない患者が次々と訪れるという設定だった。

 第一波となる患者らが受診したのは14時15分ごろ。4人の患者が相次いで発熱外来にやってきた。

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宮古島で新型インフルエンザ対策の大規模訓練(No.3)
「患者様は新型インフルエンザの重篤化が原因で亡くなられました」


 救急隊員により運び込まれた患者の容態は重く、医師は入院治療を決断。患者はベッドごと感染症室へ運ばれていった−−。しかし、記者が感染症室にたどり着いたときには既に患者は死亡。死後処置が行われ、閉鎖できるビニール袋で遺体を包みこむ作業が行われていた(写真)。別室では、家族の精神的な痛みへの対応とともに、2次感染拡大を防ぐための説明が続く。ビニール袋に包まれた遺体の顔は見える状態にあり、感染防止と患者や家族への配慮という両面での訓練が強く意識されていた。

 「患者様は新型インフルエンザの重篤化が原因でお亡くなりになられました。職員一同、残念な思いで一杯です。心よりご冥福をお祈り申し上げます」。

 この1文で始まる説明書が手元にある。今回の訓練で、新型インフルエンザで死亡した息子の両親に対して提示されたものだ。続いて、表1に示したような感染防止のための注意点が説明されていく。

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宮古島で新型インフルエンザ対策の大規模訓練(No.4)
「ゴーグルが曇って何も見えないわ」


 5月29日午後3時過ぎ。沖縄県宮古島市で2時間近くに渡って繰り広げられた新型インフルエンザ対策の大規模訓練が終わった。3時45分。宮古病院の会議室には参加者らが次々と戻ってきた。訓練をやりっぱなしにせず、参加者らが課題を出し合い、それを共有し、対策の向上につなげるための検討会が始まった。

 訓練は、日本国内でヒト-ヒト感染が確認され、大きな集団発生が起こった段階であるフェーズ5Bを想定。発熱外来での対応や患者搬送および遺体搬送など、実践さながらの訓練が繰り広げられた。

 見学者も含め100人以上が参加した訓練は、ほぼ予定通りに終了した(参照;当日スケジュール、pdf)。ハプニングといえば、霊安室が実際に使用されていたことか。訓練では、重症者が死亡、遺体を感染症室から霊安室へ移送。そこで宮古市の職員が遺体を引き取り、診断書と身元確認情報を照合し、死亡診断書を受け取って、遺族対応をした後、遺体安置所へ運んでゆく(車に乗せるまで)という想定だった。が、実際に霊安室が使われていたため、訓練は遺体のダミーを霊安室に運んだところで打ち切りとなった。

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