救急医療情報流通システム「GEMITS」用端末を岐阜大小倉氏が披露

韓国製のMEDICAモバイル端末

 医療情報や病院経営をテーマとした講演や勉強会を行うCIO研究会(第8回)が、10月7日東京都内で開催された。政府IT戦略本部の「医療情報化に関するタスクフォース」の主査を務める、岐阜大学大学院医学系研究科救急・災害医学教授である小倉真治氏が講演し、救急医療情報流通システムGEMITS(Global Emergency Medical supporting Intelligent Transport System)について解説した。
  
 GEMITSは、IT技術を活用して救急・災害医療の最適化を図る試み。一例を挙げると、病院間情報連携(どの病院で現在何人の救急医が待機し、どの医師が手術室や処置室で対応しているか、どの医師が控え室で待機中であるか、などをリアルタイムで把握する)病院間連携を実現し、適切な救急病院への搬送、救急車出動回数の減少、救急病院での適切なリソース配分などを可能にする。このシステムのカギとなるのがMEDICA(救急医療情報カード)で、患者と救急車やドクターヘリ、病院をつなぐ役割を担う。
 
 通常救急隊は、症状と原因、アレルギーや薬物治療の有無などを聴取する。しかし、救急現場で体調の悪い患者本人から、こうした情報を聞くのは非常に難しいのが現状。そこで、アレルギーの有無、薬物治療の有無、現病歴・治療歴の3つの情報を得て、患者の基本情報とともに格納したのがMEDICAである。
 
 小倉氏によれば、現在岐阜県内で7500人以上がMEDICAを保有している。保有者の3.6%が再度救急搬送されており、診療科別では脳神経外科受診患者の再搬送率が11%、循環器内科が6%と高い数字を示しているという。

 また小倉氏は、MEDICAから情報を読み取るために使用する、韓国製の専用モバイル端末を披露した。救急隊用に特化したAndroid搭載専用端末で、3Gでの通信が可能。防水・防塵、耐久性に優れている。「救急隊員が手袋をしたまま扱える。落としても大丈夫なように、かなり頑丈に作ってある」(小倉氏)。また「標準化された規格に沿っているので、さまざまなソフトウエアを搭載でき、介護など他用途への転用も可能」と付け加えた。

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