地域医療福祉情報連携協議会が発足、都内で記念シンポジウム開催

 地域医療福祉情報連携協議会の発足記念シンポジウム『地域医療の全国的な連携に向けて』が、1月28日東京医科歯科大学の大講堂で開催された。全国各地から地域医療や福祉、医療連携に注力して実績をあげてきた医師や識者11人が、それぞれの成果や経過について講演した。また、内閣官房、総務省、厚生労働省、経済産業省から幹部が駆けつけ、それぞれ祝辞を述べた。
 

協議会会長の田中博氏

 まず協議会会長の田中博氏(東京医科歯科大学大学院 生命情報科学教育部 教授)が登壇し、設立の経緯について説明した。田中氏は「現在の日本の地域医療は危機的な状況にある」と力説。「地域医療や地域の介護・健康・福祉における情報連携に関して、“より良い実現形態”を求めて、経験・意見・情報を交換する場を構築するために、協議会を設立した」と述べた。

 このほかの主要課題として、疾病別連係情報項目の標準化、患者IDの統一、地域医療連携での診療報酬項目の設置、日本版HER実現に向けた課題の解決、といった項目を列挙。続けてより具体的な項目として、地域情報連携に関する、クリティカルパスモデルの検討と普及、システム開発立案、コーディネーターの人材育成、情報連携ITに関する課題解決などを挙げた。
 

 続いて、全国各地の地域医療連携に関する報告が行われた。 道南MedIka(北海道函館市)、周産期ネットワーク“いーはとーぶ”(岩手県)、宮城県脳卒中ネットワーク“スマイルネット”わかしお医療ネットワーク(千葉県東金市)、山梨マイ健康バンク(山梨県)、東海医療情報ネットワーク(愛知県)、岐阜県医療情報ネットワーク、 GEMITS(岐阜県)かがわ遠隔医療ネットワーク“K-MIX” 医療ネットしまねあじさいネットワーク(長崎県)の11の事例で、聴衆は熱心に講演に聴き入っていた。このほか、自治医科大学地域医療学センター長の梶井英治氏が「地域医療再生計画について」、厚生労働省大臣官房審議官の唐澤剛氏が「地域医療再生基金の執行と2100億円の拡充について」講演を行った。

 地域医療福祉情報連携協議会は、進行する地域医療の崩壊や超高齢化社会による国民医療負担の増大を憂い、医療の再生を目指す任意団体。健康医療情報の情報基盤を構築し、地域医療情報連携の全国的な協働的体制を発動させることで「生涯継続的ケア」「地域包括的ケア」の実現を目指す地域医療体制の構築を最終的な目標とする。

 協議会は、現在会員を募集中。詳しくは地域医療福祉情報連携協議会Webサイト内にある電子メールアドレスや電話番号で問い合わせできる。

(本間 康裕=医療とIT)

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