知っておきたいIT経営用語 --- トリアージとは

 大事故や災害の医療現場で、「トリアージ」(Triage)という言葉を耳にすることがあります。多数の傷病者が出ているなかで、容態や緊急度に応じて優先順位を判断し、治療に当たることを指します。1人でも多くの人命を救うため、処置を施しても救命の可能性がない傷病者の治療をあきらめるといった重い決断も迫られます。

 IT(情報技術)業界でも最近、この言葉を使う動きがあります。ウイルスの侵入やシステム障害の発生時に、どういう手順で復旧するかという、作業の優先順位を判断することを表します。この手順を誤ると、復旧への時間やコストが膨大になるからです。

 2008年5月、三菱東京UFJ銀行の新システム移行作業中のトラブルで、セブン銀行のATM(現金自動預け払い機)が一時停止しました。取引先や提携先とのシステム連携が拡大するにつれて、1社のシステム障害が他社に波及する危険性も高まっています。外部への影響度も優先順位を決めるうえで重要です。

 とはいえ言葉の使い方として「救命にかかわる重い判断を本来指しているのに、システム復旧の場面で例えるのは不謹慎」という指摘も出ています。全体最適の視点で優先順位を決めるべきだと認識する意義はありますが、むやみに乱用すれば反感を買う可能性もあることに留意すべきでしょう。(ITPro

ページの先頭へ戻る

関連記事

Information PR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 国が本腰「かぜに抗菌薬を使うな!」 リポート◎外来におけるかぜ患者への対応示す「手引き」登場 FBシェア数:1641
  2. 【詳報】成人肺炎診療ガイドライン2017発表 学会トピック◎第57回日本呼吸器学会学術講演会 FBシェア数:160
  3. PETやSPECTの結果から認知症診断は可能か? プライマリケア医のための認知症診療講座 FBシェア数:106
  4. 海外での日本人の死亡原因、最多76%が◯◯ 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:33
  5. 「ACOS」は本当に必要な疾患概念なのか? 倉原優の「こちら呼吸器病棟」 FBシェア数:61
  6. 無症候性甲状腺機能低下にレボチロキシンは不要 NEJM誌から FBシェア数:1
  7. 急性気管支炎、6割もの医師が「抗菌薬処方」 医師3642人に聞く、かぜ症候群への対応(その1) FBシェア数:183
  8. こう見えて医局制度肯定派の筆者が語る「居場所」論 研修医のための人生ライフ向上塾! FBシェア数:10
  9. 混ぜるな危険、ロラゼパムとロフラゼプ 原崎大作の「今日の薬局業務日誌」 FBシェア数:168
  10. 群大学長「今後も信頼の回復に努めていきたい」 学会トピック◎第117回日本外科学会定期学術集会 FBシェア数:48