OKIが「救急医療搬送支援システム」を開発、来年3月に販売開始

救急隊員が所持するタッチパネル式端末の画面イメージ図

 OKIは、11月16日、救急患者の疾患情報と病院の受け入れ状況をリアルタイムで情報収集し、最適な医療機関への搬送支援を行う「救急医療搬送支援システム」を開発し、2012年3月に販売を開始すると発表した。また、17日〜18日に都内ホテルで開催した「OKIプレミアムフェア2011」で、システムのデモ展示を行った。

 救急搬送患者のたらい回しは、大きな社会問題になっている。これを根本的に解決するには、患者情報と病院の受け入れ可能状況(専門医の受け入れ可能状況)に関する情報をリアルタイムで収集し、最適な医療機関に救急搬送するシステムが重要になる。岐阜大学大学院医学系研究科救急・災害医学教授の小倉真治氏が中心となって進めている、救急医療体制支援システム構築の「GEMITS」プロジェクトが代表的だ。

 OKIはこの「GEMITS」に参画し、救急患者の疾患情報の共有、最適な医療機関への搬送支援などのシステムを構築するなどして、実証実験に参加してきた。また、「GEMITS」の普及・推進を図るために設立された、GEMITSアライアンスパートナーズ(GEMAP)の設立発起人でもある。この経験を通じて培ってきた通信技術やシステム開発力を組み合わせ、「救急医療搬送支援システム」を商品化した。

 統合エージェントを中核として、病院情報収集、医療スタッフ支援、患者情報を記録・参照できる非接触ICカードMEDICAなど、7つのサブシステムから構成されている。具体的には、医師がICタグを装備することで病院での位置情報を得て、それを元に繁忙度を判断する機能、タッチパネル式の端末(Android搭載)を使って隊員が疾患情報や搬送状況を送信する機能がある。リアルタイムで収集した医師の繁忙度と患者の疾患・搬送状況に基づいて、「統合エージェント」が受け入れ病院の候補を選定する。ほかにも、受け入れ病院の医療スタッフを支援する機能や、テレビ会議で救急隊員と病院が患者情報を共有できる機能も備えている。

 価格は個別見積もりとなるが、標準システムで2億4000万円程度から。販売目標を2015年3月までに30システムに設定している。

(本間 康裕=デジタルヘルスOnline/医療とIT )

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