ケータイを使った糖尿病患者支援、富士通がサービス提供へ

ケーブルに血糖測定器を接続すると、測定したデータが携帯電話機に自動的に転送される

 富士通は、携帯電話機と血糖測定器を利用した糖尿病患者向け支援サービスの提供を、2011年6月末に始めると発表した。血糖測定器で測定したデータを、携帯電話機を活用して自動的に記録・管理するサービスである。名称は「からだライフ 糖尿病サポート」。サービスの利用料金は月額525円である。

 糖尿病検査システムに強みを持つアークレイと業務提携し、共同開発した。このサービスは、同社の血糖測定器と、富士通の携帯電話機を組み合わせて利用する。サービス開始当初に利用対象となる携帯電話機は、「らくらくホン」シリーズのみとなる。血糖測定器と携帯電話機は、専用のケーブルで有線接続する。携帯電話機にケーブルを接続すると、専用のアプリケーションが自動的に立ち上がる。なお、血糖測定器とケーブルの価格は、「現時点では未定」(アークレイ 取締役 商品開発部 部長の松田猛氏)という。

 生活習慣病の一つである糖尿病の患者数は、国内で約890万人とされ、今後もますます増加する傾向という。糖尿病患者はこれまで、測定データを手書きで自己管理する必要があった。本サービスによって、これまで手書きを続けてきた患者だけでなく、「データ管理のわずらわしさなどから自己管理をしてこなかった糖尿病患者の取り込みも狙う」(富士通 ユビキタスプロダクトビジネスグループ ユビキタスビジネス戦略室長の寺師和久氏)考えだ。

 血糖値の記録のほか、携帯電話機に内蔵している歩数計の数値も自動で記録されるため、血糖値と歩数の変化を対比させながら確認することもできる。データをPDF形式で印刷して振り返りに利用したり、測定結果などを指定先(家族など)にメールで送ったりすることもできる。データは富士通のサーバーに管理されているため、携帯電話機だけでなく、パソコンからもデータの推移を確認できる。こうした利便性をウリに、「今後2〜3年で、2万人の利用者を目指す」(富士通の寺師氏)という。

 富士通は、今回のサービスの提供に合わせて、これまで手掛けてきた、パソコンや携帯電話を活用した健康増進サービス「深体創工房(しんたいそうこうぼう)」を名称変更し、「からだライフ」にする。今後、からだライフを基盤に、他の疾病領域への展開のほか、タブレット端末やスマートフォンといった対応デバイスの拡充も図る考えである。

(小谷 卓也=デジタルヘルスOnline)

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