静岡県立病院機構が地域医療連携システムを4月に本稼働、クラウド技術採用も視野に

 地方独立行政法人静岡県立病院機構(静岡市)は、富士通と共同で構築した地域医療連携システム「ふじのくにバーチャル・メガ・ホスピタル」(以下、ふじのくにねっと)を、4月から本稼動すると発表した。複数の中核病院と診療所で診療情報を共有できる富士通の地域医療連携パッケージ「HOPE/地域連携 V3」がベース。まず、3つの中核病院(静岡県立総合病院、藤枝市立総合病院、焼津市立総合病院)と13の診療所でスタートする。

ふじのくにバーチャル・メガ・ホスピタル構想のイメージ

 静岡県は、2006年1月に稼動を開始した静岡県版電子カルテシステムで地域医療連携を強化してきたが、紹介状や画像データの受け渡しにCD-Rや紙、ファクスを使用していることから、医療施設職員の作業負荷増大などが問題になっていた。「ふじのくにねっと」導入後は、紹介状・返書の作成や送付もオンラインで実施でき、作成業務や管理業務の効率化が図られる。また、医師不足とコンビニ受診(緊急性のない軽症患者が夜間や休日に救急診療を受けること)による中核病院の医師の業務負荷が軽減され、医療サービス改善が期待される。

 静岡県立病院機構は、民間のデータセンター内に「しずおか広域医療連携ネットワークセンター」を設置し、「ふじのくにねっと」のシステムをホスティングしている。今後県全域の医療機関が連携できる基盤を整備して、2016年度までに県内の全8医療圏にまたがる医療関連機関(27の中核病院、約210の診療機関)の参加を目指している。また、より広範囲に連携し利便性を高めるため、クラウド型データセンター化を視野に入れると同時に、介護施設や薬局など医療関連機関に連携先を広げていく計画だ。

(増田 克善=日経メディカルオンライン委嘱ライター)

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