オラクルが医療情報連携に参入、情報基盤やアプリケーションに踏み込む

日本オラクルのメディア向け説明会の様子

 日本オラクルは26日、都内で開催したメディア向け説明会で、EHR(Electric Health Record)に代表される医療情報連携基盤市場に参入すると発表した。データ管理製品やデータベース、ミドルウエアにとどまらず、アプリケーションにも参入する。政府の「どこでもMY病院」構想が発表されるなど様々な動きが出てきつつあるEHR関連市場が、今後拡大すると見込んで、本腰を入れて市場を開拓する。

 説明会では、同社の白石昌樹執行役員・公共システム事業本部長が今後の医療関連分野における同社の方針について説明した。白石氏は「医療情報連携基盤ソリューションを2011年度から積極的に展開する。従来のデータベースやミドルウエアの提供だけでなく、アプリケーションの分野にも踏み込む」と発言。ただし、「当社だけですべてできるとは思っていないし、電子カルテなどの分野には参入しない。医療関係者の意見を聞き、先進的な専門ベンダーと積極的にパートナーシップを組むなどして、プロジェクトを推進したい」と付け加えた。

 同時に、シンガポールやスウェーデン、カナダ、台湾などこれまで主に海外で取り組んできたオラクル全体での実績やノウハウを、積極的に活用する。具体的には、社内に営業と技術の専任チームを組織し、海外のチームと連携を取りながら、ソリューションの日本化を進めていく。近い将来には、医療向けビジネスインテリジェンスや糖尿病などの慢性疾患管理ソリューション提供も視野に入れている。白石氏は「現在、日本オラクル全体に占める医療関係の売り上げは微々たるものだが、2015年まで倍々ゲームで伸ばしていきたい」と語った。
 

米オラクルのシニア・バイスプレジデントであるニール・デ・クレセンゾ氏

 説明会ではこのほかに、米オラクルのヘルス・サイエンス・グローバル・ビジネス・ユニットのシニア・バイスプレジデントであるニール・デ・クレセンゾ氏が、オラクル全体の医療関連業界向けビジョンと戦略について講演した。その中でデ・クレセンゾ氏は、「ITによるデジタル化が進んだ結果、ライフサイエンスと医療は1つにまとまってきており、患者ケアと疾病管理などのフェーズでコラボレーションが可能な状況になりつつある。今後は価値に基づく医療に関する意識が高まって、パーソナル医療や参加型予防医療の実現に進んでいくだろう」と指摘した。

 講演後、会場からのコンティニュア・アライアンスとの関係に関する質問に対しては、「オラクルは、オープンスタンダードを重視している。これまでコンティニュアに深く関わっており、今後も参加し続ける。ただし、オープンスタンダードに積極的ではないデバイス関連企業などがあり、当初予想より進み具合は遅いと思う」と回答した。

(本間康裕=医療とIT 企画編集)

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