富士通、医療のICカード利用型ワンストップサービス実証事業開始を発表

 富士通は3月25日、同社も加盟する「いずも医療カード利用推進コンソーシアム」(構成団体:社団法人出雲医師会、島根県立中央病院、出雲市、富士通、テクノプロジェクト)が、3月中旬に社会保障カードに関する実証事業を開始したと発表した。ICカードの名称は「いずも医療カード」。コンソーシアム関係者には3月中旬から、住民である一般利用者には参加医療機関を通じて5月中旬から、それぞれカード配布を行う。

 一般利用者は、利用者自身の診療情報(検査・処方)や健康診断情報のWeb照会、外来診療のWeb予約、年金情報のWeb閲覧が可能。診療機関は、被保険者の保険資格のWeb確認、患者の診療情報(検査・処方)や健康診断情報のWeb照会ができる。同時に、医療保険者、医療機関、年金保険者など、複数の情報保有機関における情報閲覧・手続きのワンストップサービスを実現するために、「マイポータル」サイトを開設。このサイトから、外来診療予約、診療情報の照会、年金情報の閲覧などを実行する。

 富士通はこの実証実験に向けて「社会保障情報基盤システム」を開発した。ICカードによるPKI(Public Key Infrastructure、公開鍵基盤)認証、SOA(Service Oriented Architecture、サービス志向アーキテクチャー)基盤技術、などを組み合わせた。また、多くの個人情報を扱うことから、情報を一元管理せず中継データベースを介して各情報を参照する方式を採用。中継データベースには、利用者のICカード番号とそれにひもづけした各医療機関の診療券番号、被保険者記号番号、基礎年金番号だけを格納している。詳細情報を得る場合、それらのデータを利用して、その都度医療機関や医療保険者が保有するそれぞれのデータベースから取得する。

 この実証事業は、厚生労働省が実施している「社会保障カード(仮称)の制度設計に向けた検討のための実証事業」の1つ。住民本人の情報の可視化・透明化を進めることで、社会保障のワンストップサービスを実現し、住民が効率的にきめ細かなサービスを受けられる状況を創出することを目的に掲げている。(本間 康裕=医療とIT 企画編集)

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