国立大病院、インターネットTV会議の新システム運用を開始

 国立大病院の連携組織である国立大学附属病院長会議は6月25日、インターネット上でのテレビ会議を実現する国立大学病院インターネット会議システム(略称UMICS:University hospital Medical Internet Conference System)の運用を6月に開始したと発表した。大学病院を有する全国立大学42校の標準システムであること、大学病院と地域病院の医療連携や製薬企業との共同研究における利用も認めるのが特徴だ。

 UMICSシステムは2006年から国立大病院長会で導入の検討を開始、2007年11月までに仕様を策定し、今年2月に入札の上、エイネット社の「Fresh Voice」の導入を決めた。3月から東大病院で試験運用の上、6月16日に正式運用を開始した。現在のところ実際に運用しているのは、東大の1システムのみだが、7月に国立大病院向けに説明会を行うほか、各種のプロモーションを実施して普及を図る構えだ。

 UMICSシステムの主な特徴としては、(1)国立大病院以外の利用も認めるオープンシステム、(2)クライアントアクセスが無制限、(3)個々の国立大病院が個別にサーバーシステムを設置できる、(4)セキュリティ度が比較的高い病院情報システムのファイアウォール内に設置可能、などがある。会議システム自体のセキュリティ方式としては128ビットのSSL-HTTPを採用、全通信を暗号化している。

 (1)の利用条件は、少なくとも1施設以上の国立大病院が参加しており、診療、教育・研修、研究、病院運営管理など国立大病院の業務の範囲であること、とかなり緩やかで、事実上、研究・医療に自由に使える開放システムを目指している。
個々の利用者は自分のパソコンにクライアントソフトをダウンロードするだけでよい。クライアントソフトのライセンスは無制限となっているのも特徴で、通常、この種のシステムで必要な購入やID管理など、クライアントソフト管理を不要としている。

 サーバー1システム当たりのクライアント数には制限はないが、同時利用数は50クライアントまでとなっている。このため、病院長会では利用の多い病院にはサーバーの購入を要望するという。サーバーシステムの納入価格はソフト、ハードと5年間の保守契約を含め約350万円。各国立大病院は、今後5年以内は1システムに限りこの条件で購入できる契約となっている。

 本システム導入のメリットについて、東大病院事務部長の櫛山博氏は、地方からわずか1〜2時間の会議に出席するための(交通費などの)経費は大きいので、導入費用は十分ペイできると考えている、としていた。

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