米インテル副社長、医療現場向けPCを披露

医療現場向けパソコン「Motion C5」を披露する米インテル副社長のルイス・バーンズ氏

 インテルは2008年2月14日、同社が進めるデジタルヘルス分野での取り組みを紹介する記者説明会を開催。中立的な立場から医療政策を策定する特定非営利活動法人の日本医療政策機構と共同で、同じ病気を持つ患者同士が結成する患者会の支援について合意に至ったと発表した。

 患者会支援の第一段階として、医療関連の情報提供や意見形成を支援するWebサイトの構築と、入力操作が簡単なパソコンの提供を実施する。Web サイトは日本医療政策機構が作成済みで、名称は「市民医療協議会」。各患者会代表のコメント、現状の医療政策に関する情報、意見集約のためのWebアンケート機能、名簿管理や会報作成など患者会運営に有効なツールを提供する。

 入力操作が簡単なパソコンはインテルが提供する。2007年7月に発表した高齢者向けのパソコンで「バリアフリーPC」と呼ぶ。タッチパネルによる入力や、FeliCaを使った個人認証などが特徴。バリアフリーPCには、Webサイト閲覧やテレビ電話が簡単に利用できる無料のツール「アラカイネット」を標準で実装している。

 がんや脳卒中など5大疾病に関連する患者会の中で、会員の規模や活動が活発な会を5つ選出し、バリアフリーPCおよびアラカイネットを標準実装したソニーのノートパソコンを5台ずつ合計25台提供する。提供後はモニター調査を実施し、ハードウエアやソフトウエアを改善していく。会場では患者会を代表して、脳卒中患者が結成した泉睦会会長の石川敏一氏が登壇。活動内容の紹介やアラカイネットを使ったデモを披露した。

タッチパネル液晶やFeliCa機能を搭載する高齢者向けパソコン「バリアフリーPC」

 続いて米インテル副社長兼デジタルヘルス事業本部長のルイス・バーンズ氏が、同社のデジタルヘルス戦略を説明。医療現場向けパソコン「Motion C5」を披露した。Motion C5は高性能ノートパソコンをベースにして、医療現場に適したカスタマイズを施している。感染症の原因菌が付着しないよう、本体はケースで密閉されており水洗いも可能。衝撃や落下に強い設計で、医療業務を支援する専用のアプリケーションを備える。

 ルイス・バーンズ氏によると「2007年12月に世界の5つの病院で実際にMotion C5を使ってもらったところ、業務効率の向上により看護師がきちんと患者に対応できる時間が98%増加した」という。Motion C5は2008年中に米国での製品化を予定している。国内での出荷は未定。(井原 敏宏=日経パソコン)

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