図1 オーストラリアのサーベイランス・リポート

 南半球ではインフルエンザの流行がいよいよ始まった。オーストラリアでは7月5日までの2週間で、5097人の感染者が確認され、前2週間の60%増となった。ただ例年に比べれば、スタートは遅めになっているという。

 オーストラリアのサーベイランス・リポート(6月22日〜7月5日。図1)によると、本格的な冬を迎えたのに伴い、インフルエンザウイルスの活動が高まり、全国的に増加が始まったとの見解を示している。今のところ、主としてニューサウスウェールズ、ビクトリア、南オーストラリアの各州で流行が拡大している。

 ただし、例年に比べると、全国的な流行の立ち上がりは遅くとなっているという。

 インフルエンザの感染が確認された患者数は、7月5日までの2週間で5097人に上った。前2週間に比べると、約60%増となった。

 気になる流行株のタイプは、全国的にはA型が主で、全体の60%を占めている。注目されるのは B型の割合が増加している点だと指摘している。一方、昨シーズンはほとんど報告のなかったA/H1N1pdm09の報告が目立っている。A型と報告されている中の10%以上を占めていることが特徴の1つとなっている。

 なお、耐性ウイルスに関するサーベイランスによると、1月1日から7月8日までに検査をした182検体中、1検体からH275Yの耐性マーカーを持つタミフル耐性のH1N1pdm09ウイルスが確認されている。

 わが国では近年、A/H1N1pdm09でタミフル・ラピアクタ耐性株の検出率が上昇する傾向が認められている。国立感染症研究所の調査によると、2012/13年シーズンにおいてもわずかながらだが上昇傾向が見られたことが報告されている。また、2012/13年シーズンの耐性株は、すべて抗インフルエンザ薬未投与例から検出されたものだったことも判明している。

 今冬の流行シー人では、H1N1pdm09の再流行はもとより、タミフル耐性のH1N1pdm09ウイルスの動向も注視しなければならない。