新着一覧へ

HEAAL:試験デザイン

2009/12/8

ロサルタンによる心不全治療効果の用量反応性を検証

関連ジャンル:
心不全
循環器

 HEAAL(The Heart failure Endpoint evaluation of Angiotensin II Antagonist Losartan)研究は、心不全患者に対するアンジオテンシン脅容体拮抗薬(ARB)ロサルタンの心血管イベント抑制効果と、その用量反応性を検討する大規模臨床試験である。世界30カ国の255施設から、3846例が登録された。

図1 心不全患者を無作為にロサルタン150mg群と同50mg群に割り付けた(AHA2009の発表から引用。詳細は現在、AHAのWebサイトで閲覧できる)

 対象は、ニューヨーク心臓協会分類(NYHA) II-IV度、左室駆出率(LVEF)≦40%で、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬に忍容性のない心不全患者である(表1)。

 まず全患者に対し、2週間かけて段階的にロサルタンを増量(12.5mg/日→25mg/日)した後、150mg群と50mg群に無作為に割り付けた(図1)。前者では、さらに1週間ごとに50mg/日→100mg/日→150mg/日と増量、後者では以後一貫して50mg/日を投与し、追跡した(図2)。

図2 HEAAL試験のプロトコール(AHA2009の発表から引用。詳細は現在、AHAのWebサイトで閲覧できる)

 1次エンドポイントは総死亡+心不全による入院とし、Kaplan-Meier法によりハザード比(HR)を求めた。解析はintention-to-treat(ITT)で行い、他の交絡因子やβ遮断薬の使用状況、居住地域についてはCox回帰モデルによって補正した。

 2次エンドポイントは、総死亡+心血管疾患(CVD)による入院のほか、総死亡、総死亡+全入院、CVDによる死亡、全入院、CVDによる入院、心不全による入院、NYHAクラスの変化、糖尿病の新規発症、心房細動の新規発症とされた。

表1 ベースライン時の患者背景(AHA2009の発表から引用。詳細は現在、AHAのWebサイトで閲覧できる)

 追跡期間は1次エンドポイントのイベント発生が1710件に達するまでとされた。これは、50mg群の1次エンドポイント発生率がELITE II試験と同レベル(18%)で、150mg群ではそれに対して27%の絶対リスク低下が得られる(HR=0.837)と仮定した場合、150mg群の優位性を95%の検出力(両側検定、α=0.043)で検出できるイベント数である。





(日経メディカル別冊)



この記事はPDFでもご覧いただけます。PDFはこちらをクリックしてください。(PDFファイルを別ウィンドウで開きます)

関連記事

Information PR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 繰り返す難治性めまいでは「首」を疑え リポート◎現代のライフスタイルで発症しやすい頸性めまい FBシェア数:435
  2. 「20年目に給与1500万円」が目安? Cadetto Special●医者の値段 2017 FBシェア数:0
  3. 「検査で異常がないので、帰していいですよね」 田中由佳里の「ハラワタの診かた」 FBシェア数:94
  4. 「医師に労基法は適用されない」と言われました 研修医のための人生ライフ向上塾! FBシェア数:10
  5. 今夜の夜勤は宿直手当でOK? Cadetto Special●医者の値段 2017 FBシェア数:0
  6. 「型」から入れ! 疼痛への病歴聴取が基本の型 石山貴章の「イチロー型医師になろう!」 FBシェア数:107
  7. 三杯酢で超早期胃癌の発見ができる! 胃カメラのおいしい入れ方 FBシェア数:2
  8. 給与は年功で順当にアップ、その先は… Cadetto Special●医者の値段 2017 FBシェア数:0
  9. 50歳女性。左下腿に生じた皮膚潰瘍 日経メディクイズ●皮膚 FBシェア数:0
  10. AIはあくまで医師の診断を助ける良きツール 特集◎人工知能は敵か味方か《医師のホンネ3》 FBシェア数:65