カナダUniversity of CalgaryのStuart A. Ross氏

 顕著な高血糖を呈する未治療2型糖尿病患者において、DPP-4阻害薬リナグリプチンの単剤療法と、同薬とメトホルミンの併用療法を比べる無作為化二重盲検比較試験(RCT)を実施したところ、両群とも24週時点でベースラインに対してHbA1cが2%以上低下し、併用の方がより改善するとの結果が得られた。カナダUniversity of CalgaryのStuart A. Ross氏らが、第22回世界糖尿病会議(WDC2013)で報告した。

 2型糖尿病に対する経口血糖降下薬の第一選択は、欧米ではメトホルミンだが、ベースラインのHbA1cが高値の症例には最初から多剤併用が必要になることもある。その場合、低血糖を起こしにくく、忍容性に優れたDPP-4阻害薬は有力な併用薬候補となる。DPP-4阻害薬の中でリナグリプチンは胆汁排泄型であり、肝臓でほとんど代謝を受けずに未変化体で排泄されるため、腎機能や肝機能にかかわらず同一用量である。

 本試験の対象は、診断から12カ月以内の未治療2型糖尿病患者で、18歳以上、BMIが45kg/m2以下、HbA1cが8.5〜12.0%といった要件を満たした316例。これらの患者を、リナグリプチン(5mgを1日1回)とメトホルミン(1000mg/日から開始し、6週間で1500mg/日あるいは最大用量の2000mg/日に増量)を投与する群(併用群、159人)、およびリナグリプチン(5mgを1日1回)とプラセボを投与する群(単剤群、157人)に無作為に割り付けた(図1)。

図1 試験デザイン

 ベースラインの患者背景は、平均年齢が単剤群48.6歳、併用群49.0歳、男性比率はそれぞれ49.0%、43.4%、HbA1cは9.9%、9.8%、空腹時血糖値(FPG)は198mg/dL、196mg/dL、BMIは29.6kg/m2、29.8 kg/m2だった。